田無[語句情報] » 田無

「田無〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

田無の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
武蔵野」より 著者:国木田独歩
編に示された入間郡を包んで円《まる》く甲武線の立川駅に来る。この範囲の間に所沢、田無などいう駅がどんなに趣味が多いか……ことに夏の緑の深いころは。さて立川からは....
猿飛佐助」より 著者:織田作之助
昼食を、奈良から一足飛びに飛んだ京の都、今出川畔、当時洛中に噂の高い、その名も富田無敵という男の道場で、したためた。 晩飯は同じく四条、元室町出仕の吉岡憲法の....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
がはら/\と来た。ステッキ一本の余は、降ったり止んだりする危げな空を眺め※行く。田無街道を突切って、荻窪停車場に来た。 中野まで汽車。中野から電車。お茶の水で....
新版 放浪記」より 著者:林芙美子
ると、自分で車を持っている運転手の松さんが、自動車に乗せてやろうと云ってくれる。田無《たなし》と云う処まで来ると、赤土へ自動車がこね上ってしまって、雨の降る櫟《....
刻々」より 著者:宮本百合子
、事実ないことでは仕方ない。 自分を椅子にかけさせて置き、 「一寸すみませんが田無を呼び出して下さい」 と、特高に目の前で電話をつながせた。 「ア、もしもし中....
異質触媒作用」より 著者:寺田寅彦
った。 東京の行政区劃だけは脱け出しても東京の匂いはなかなか脱けない。それでも田無町辺からは昔の街道の面影が保存されているらしい。いくつとなく踏切番のいない鉄....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
まって出て来ればもう、伊織とてそう急ぎもしない。間に合わぬ心配はないからである。田無の宿の草旅籠に、その日は早く泊り、翌日の道も、まだ武蔵野の原だった。 入間....
私本太平記」より 著者:吉川英治
われがちな退却をおこしていたし、左右両翼の一つは、横田から拝島へかけ、もう一軍は田無方面へと、三分裂の潰走を止めどなくして、かず知れぬ捕虜や死傷者を途中に捨てた....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
その他によく掲出されている本位田外記之助と新免無二斎との事件をとりあげて、 (平田無二はこのために籠居し、その子武蔵も、故郷に容れられなかったのであろう。早くか....
野槌の百」より 著者:吉川英治
いたが、やがて、かれも裏宿の地金屋から菰づつみのあら鐘をうけ取ると、それを肩に、田無の家へ帰った。 黒髪をわけたような青芒の武蔵野を縫う一すじの青梅街道を、三....