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「田虫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

田虫の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ナポレオンと田虫」より 著者:横光利一
奇怪な哄笑に驚いたネー将軍の感覚は正当であった。ナポレオンの腹の上では、径五寸の田虫が地図のように猖獗を極めていた。この事実を知っていたものは貞淑無二な彼の前皇....
大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
、大衆作家の文章と比較されたら、面白いと思う。 ナポレオンの腹の上では、今や田虫の版図は径六寸を越して拡《ひろが》っていた。その圭角をなくした円やかな地図の....
婦人と文学」より 著者:宮本百合子
横光利一が、このグループの主張を極端にまで押しすすめた表現で「園」「ナポレオンと田虫」等を書いたのもこの頃である。 主観的なリアリズムは、志賀直哉の作品でその....
日輪」より 著者:横光利一
めに宮を発った。彼らの中に荒甲という一人の兵士があった。彼の額から片頬にかけて、田虫が根強く巣を張っていたために、彼の※形の刺青は、奴国の誰よりも淡かった。彼は....
鏡花氏の文章」より 著者:中島敦
がら、黒い地平線をつくって、潮のように没落へと溢れて行った。」……「ナポレオンと田虫」(横光利一) 鏡花氏も、単に、その感覚の新鮮と表現の斬新とから見るならば....
妖怪学」より 著者:井上円了
生茗荷を食すまじき願をたつれば、奇妙にしるしあること神のごとし。 (一一)田虫の呪術 田虫の食いたる所へ「南」という字をかきて、上を墨にて塗る。奇妙にい....
食道楽」より 著者:村井弦斎
中が生焼《なまやけ》で截《き》ると血が出る位だから牛肉中に潜伏《せんぷく》する真田虫《さなだむし》の原虫がよく死なん。そこでジャガ薯を一所に食べるとその虫が死ぬ....
食道楽」より 著者:村井弦斎
れらの魚類の中毒となす者あり。その外《ほか》鱒、シビ鮪、鮭、カマス等の肉中には真田虫の原虫を含む。殊に鱒と鮭の生肉を長く食しおれば人の腹中に必ず真田虫を生ず。鰒....