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田鶴
「田鶴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
田鶴の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ましたな! もうこれまでじゃ、お家にあだなす悪人ばら、村井|信濃《しなの》が娘、
田鶴《たず》がお相手いたしまする。お覚悟なされませい!」 りんと涼しい叫び声も....
「蠅男」より 著者:海野十三
憎外出していた。これは身許もハッキリしていなかった。年齢の頃は二十三、四。名前は
田鶴子といった。顔は丸顔だという。 「
田鶴子――というんだネ」 この
田鶴子なる....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
かった。 殺されたのは、何者か? 本邦に珍らしいニッケル鉱の山の持主である旗
田鶴彌氏が、その不幸な人物だった。氏の邸は、見附の近くにある。 帆村は、見附の....
「千早館の迷路」より 著者:海野十三
現れなかったら、僕のことは永劫に忘れて呉れ給え。決して僕の跡を追うなかれ。四方木
田鶴子を信ずるなかれ、近づくなかれ。さらば……。 三月二十五日。田川勇より。 ....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
が出来ないのだ。 今はもう三十年のむかしにもなろう。私が二十歳足らずの頃、早稲
田鶴巻町のある下宿屋に友達を訪ねたことがあった。狭い廊下を通りかかると、障子を明....
「日輪」より 著者:横光利一
に返せ。」 「不弥の女よ。爾は奴国の宮を好むであろう。我とともにいよ。奴国の月は
田鶴のように冠物を冠っている。爾は奴国の月を眺めて、我とともに山蟹と雁とを食え。....
「細木香以」より 著者:森鴎外
る。守一、通称は新蔵、鶴歩庵と云った。 狂歌師には勝田諸持とその子福太郎と、室
田鶴寿、石橋真国がある。福太郎は綽号を油徳利と云った。後に一中節において父の名を....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
五千フラン。多くの膳部《ぜんぶ》があり、多くの従僕があり、美食を取り、金曜日には
田鶴《ばん》を食し、前後に従者を従えて盛装の馬車を駆り、大邸宅を持ち、はだしで歩....
「生前身後の事」より 著者:中里介山
あって日附は三月十一日になっているが、年号はちょっとわからない、兎に角我輩が早稲
田鶴巻町にいる時分使に持たせてよこしたので郵便ではなかったからスタンプもない、こ....
「平塚明子(らいてう)」より 著者:長谷川時雨
、『青鞜』の第二世という『ビアトリス』が新《あらた》に生れ、そしてその同人|山田
田鶴子《やまだたずこ》さんに時折お目にかかる機会が来たときに、山田さんから伺った....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
黒っぽい地味な服を着て、もっそりとした恰好で坐っているので、ちょうど、黒い大きい
田鶴《たづる》でもそこに棲《とま》っているように見える。 部屋の右手の凹壁《ア....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
お札くばりの山伏が交って、二人船頭で、帆を立てました。石崎、和倉、奥の原、舟尾、
田鶴浜、白浜を左に、能登島を正面に、このあたりの佳景いわむ方なし。で、海上左右十....