田鼠[語句情報] » 田鼠

「田鼠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

田鼠の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
までも饗を享《う》けたので、古の君子これを使えば必ずこれに報ゆ、猫を迎うるはその田鼠《でんそ》を食うがためなり、虎を迎うるはその田豕《でんし》を食うがためなり、....
十二支考」より 著者:南方熊楠
の法味あり、まず天地の間に七十二候とて時の移るに応じ、物の変り行く奇特を申さん。田鼠化して鶉《うずら》となり、雀海中に入って蛤《はまぐり》となり、鳩変じて鷲《わ....
錦染滝白糸」より 著者:泉鏡花
はッはッはッ、若いものの言う事は極っておる。――奥方、気にせまい。いずれそりゃ、田鼠化為鶉、雀入海中為蛤、とあってな、召つかいから奥方になる。――老人田舎ものの....
黒百合」より 著者:泉鏡花
かにぐいぐいとこう遣りさえすりゃ、あい、鷹化して鳩となり、傘変わって助六となり、田鼠化して鶉となり、真鍮変じて銀となるッ。」 「雀入海中為蛤か。」と、立合の中か....
ドナウ源流行」より 著者:斎藤茂吉
。然し春寒であるから耕し了えた畑はまだ幾枚もない。冬枯の草で蔽われているところを田鼠が恣に歩くので、掘りかえされた土が小さい山の様になって幾つも見えていた。その....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
だか薄く動く。あ、とお優さんは、媚かしい色を乱して裾を縮めました。おや、※鼠か、田鼠か。――透かして見ると、ぴちぴち刎ねるのが尾のようで……とにかく、長くないの....
日和下駄」より 著者:永井荷風
紙の漉《すき》かへし目白の滝のいとのくりことになんありける 鶉山桜花 昔みし田鼠《むぐら》うづらの山ざくら化《け》しての後《のち》は花もちらほら 城門緑樹....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
。ところがそのうち石像の台下で鳴声がするというので、村の青年達が掘り返してみると田鼠が沢山|仔を産んでいました。これを聞いて結婚した夫婦たちはどんな顔をしたでし....
野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
ことで、結局は春秋の清潔法を、無意味なものにしてしまうだろうと思う。 田舎では田鼠の撲滅策として、久しい前からチブス菌を撒布することが奨励せられた。これは自然....