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「由る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

由るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
始めた。 登り登りて四階まで行くと、茲が即ち老女輪田お紺の殺された室だ。伝説に由ると室の一方に寝台が有って、其の上からお紺が口に人の肉を咬え顋《あご》へ血を垂....
血の文字」より 著者:黒岩涙香
余り馬鹿さが過るじゃ無いか」目科は怒りもせず「左様、馬鹿さが過るかも知れぬ、事に由ると僕が全くの馬鹿かも知れぬ、けれども今に判然と合点の行く時が来るだろうよ」警....
駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
成金は誰にも気が付かれない中に労働者から大紳士になって了った。 ▲郊外の場所に由ると市内の山の手よりも高い相場の地所がある。将来の騰貴を予期して不相当なる高値....
学生と先哲」より 著者:倉田百三
思潮に冷淡なのである。そしてこのことたる全く従来の文化的指導者の認識のあやまりに由るのである。 日本の文化的指導者は祖国への冷淡と、民族共同体への隠されたる反....
岷山の隠士」より 著者:国枝史郎
これにも李白は一言もなかった。 「お前は人の性をどう思うね?」 「はい、孔子に由る時は、『人之性直。罔之生也。幸而免』こうあったように思われます。しかし孟子は....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
質善良なるを以てその実価の高きにかかわらず、政府より売出すにはやはり法定の価格に由るの外なくしてみすみす大損を招かざるを得ざるより、その処置につき勘考中、カショ....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
も、『八犬伝』に形容されてるような高峻な山ではない。最高峰の観音堂は『八犬伝』に由ると義実の建立となってるが、寺記には孝謙天皇の御造立となっている。安房は国史に....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
こら、そんな所為をする勿」と二葉亭は柔しく制しながらも平気で舐めさしていた。時に由ると、嬉しくて堪らぬように踵から泥足のまま座敷まで追掛けて来てジャレ付いた。ジ....
青春の息の痕」より 著者:倉田百三
っては、そのように感傷的な表現を好まぬとはいえ。なお手紙の見出しは出版社の促しに由るものである。 一九三八年一一月一七日 倉田百三 大正三年(一九一四) ....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
のあわのように消えるというもまた淡島屋が殊に繁昌した所以であろう。 この文句に由ると順番札で売ったのは享和三年が初めらしいが、その後も疱瘡痲疹大流行の時は何度....
三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
強ち貧乏を衒うためでもまた借金を申込まれる防禦線を張るためでもなかったが、場合に由ると聴者に悪感を抱かせた。その頃毎日新聞社に籍を置いたG・Yという男が或る時、....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
修をしたもので、全く新たに書直し、あるいは書足した箇処もあるが、大体は惣て旧稿に由る。 二葉亭が明治二十二年頃自ら手録した生いたちの記がある。未完成の断片であ....
二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
じ過ぎていた。相当に売れもし評判にもなったが半ばは合著の名を仮した春廼舎の声望に由るので、二葉亭としては余りありがたくもなかった。数ある批評のどれもが感服しない....
明治の文学の開拓者」より 著者:内田魯庵
世話をしてくれる。私はお世話になったが、お世話を甘受しなかった事もあるから、事に由ると世話甲斐のない男だと思われてるかも知れぬがシカシ心中では常にお世話になった....
奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
下心と、一つにはその豊富なる砂金その他の物資の貢献に望みを絶ち給わざりしこととに由るものと察せらるる由は、またすでにこれを述べた通りで、事実法皇は最後までも奥州....