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由井正雪
「由井正雪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
由井正雪の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
日日新聞を読んでいた。老人は歴史小説が好きで、先月から連載中の塚原|渋柿園氏作『
由井正雪』を愛読しているというのである。半七老人のような人物が歴史小説の愛読者で....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
三週間位でなおるんだそうです。根が元気だから何でもないんです。」
松田さんは、
由井正雪《ゆいしょうせつ》みたいに髪を長くしていて、寒気がする程、みっともない姿....
「函館の大火について」より 著者:寺田寅彦
た結果ででもあるように本郷、小石川、麹町の三か所に相次いで三度に火を発している。
由井正雪の残党が放火したのだという流言が行なわれたのももっともな次第である。明和....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ば、匙《さじ》一本で二千人を殺したといい出す。 「先生は、まあ、昔でいえば張孔堂
由井正雪《ちょうこうどうゆいのしょうせつ》といったようなもので、武芸十八般、何一....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ません。 徳川の初期に於ては、西瓜を食うことをいやがったものであります。西瓜は
由井正雪の頭だ! と言って、その二つに割られた中身の鮮紅色なるを、この上もなく不....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
生は、ああしてふざけておいでなさるけれど、学問といい、武芸といい、まあ昔で言えば
由井正雪といったようなお方だが、世が世だから、ああして酒に隠れてふざけておいでな....
「追憶の医師達」より 著者:寺田寅彦
当時でももう相当な老人であった。頭髪は昔の徳川時代の医者のような総髪を、絵にある
由井正雪のようにオールバックに後方へなで下ろしていた。いつも黒紋付に、歩くときゅ....
「鵞湖仙人」より 著者:国枝史郎
か手に入れて、ちゃんと蔵っているのであった。 それを何うして嗅ぎ付けたものか、
由井正雪が嗅ぎ付けて、それを仙人から奪い取ろうと、遙々江戸から来たのであった。 ....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
行的にあるいは激発的に、押し進んで行く目標といえば、政治的革命という一点なのだ。
由井正雪の謀反事件も、天草島原の一揆事件も、その指導者は浪人群だった。別木、林戸....
「紅白縮緬組」より 著者:国枝史郎
あろう? 古い当時の記録を見ると、次のようなことが記されてある。 「慶安の巨魁
由井正雪の孫、幕府に怨恨を含む所あり、市中に出でて婦女子を害す。追窮されて遊里に....
「銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
帯の人達は、ほとんど知らずにおわってしまった。しかも内容の重大な点では、慶安年間
由井正雪が、一味と計って徳川の社稷に、大鉄槌を下そうとした、それにも増したもので....
「正雪の遺書」より 著者:国枝史郎
恋坂の坂の上に軍学の道場を構えている柴田三郎兵衛の宅へ押し寄せた。 彼等の巨魁
由井正雪は、既に駿府へ発した後で、牛込榎町の留守宅には佐原重兵衛が籠もっていたが....
「新生の門」より 著者:林芙美子
な風な少女なのでしょうと訊《き》いてみました。 「まだ、ほんの子供みたいな娘で、
由井正雪《ゆいしょうせつ》の講談本を読んで、何となく人を驚かしてみたく、夜明けに....
「死の接吻」より 著者:小酒井不木
ぬことを新聞記者に物語り、自分は自動車で毎晩|妾の家を訪ねて、短夜の夢を貪った。
由井正雪が生きて居たならば、品川沖へ海軍飛行機で乗り出し、八木節でもうたって雨乞....
「昭和四年の文壇の概観」より 著者:平林初之輔
下火に向かったような観がある。『赤穂浪士』三巻を完成し、『ごろつき船』を出し、『
由井正雪』『からす組』その他その他、と引きつづき大作を発表している大仏《おさらぎ....