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由平
「由平〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
由平の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「近時政論考」より 著者:陸羯南
権単一の原則を奉じ、もって封建制の弊を認めたる点には異同なけん。彼らはもとより自
由平等の思想には乏しからず、しかれども国民として外邦に対交せんにはまず国権の組織....
「謀叛論(草稿)」より 著者:徳冨蘆花
ではない、志士である。ただの賊でも死刑はいけぬ。まして彼らは有為の志士である。自
由平等の新天新地を夢み、身を献げて人類のために尽さんとする志士である。その行為は....
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
自身の手に権力を得ようとする叙事詩的《エピカル》な精神の高調である。そしてあの自
由平等の高い叫びは、それ自ら権力への戦闘意識に外ならない。故《ゆえ》に彼等のデモ....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
モクラシーとの哲学的原理となったものだ。フランス大ブルジョアジーのモットーたる自
由平等がこの悟性(レーゾン)に由来することは断るまでもないだろう。この悟性を原則....
「蠹魚」より 著者:宮本百合子
に対する世評の一端もうかがわれる。熱情的な農民等が、明治維新によって目醒された自
由平等の理想に鼓舞されて、延びよう延びようとする鋭気を、事々に「お上」の法によっ....
「琴平」より 著者:宮本百合子
栗とぜんざいとが別々にかかれていたのなら、私たちも大丈夫だったのに、と歎いた。自
由平等と重ねてかかれていると、ふとそのままで実質がどこかにあるような気になるよう....
「亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
見出すのである。 ◇ オモチヤの十徳 一、トーイランドは自
由平等の楽地|也。 一、各自互に平和なり。 一、縮小して世界を観ることを得。 一....
「阿芳の怨霊」より 著者:田中貢太郎
由平は我にかえってからしまったと思った。
由平は怯れた自分の心を叱って、再び身を躍....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
記者であり、経済学者であり、法律家であろうとも、また君らが断頭台の刃よりもよく自
由平等博愛を知っていようとも! 私は断じてそう言うのだ、わが敬愛なる諸君!」
「....
「頭髪の故事」より 著者:井上紅梅
娘を人の家に嫁にやり、一切を忘れしむるのが、かえって幸福だ。彼女をしてなまじい自
由平等の話を覚えさせたら、それこそ一生涯の苦痛だろう。わたしはアルチバセフの言葉....
「妾の半生涯」より 著者:福田英子
はか》り、しばしば志士|論客《ろんかく》を請《しょう》じては天賦《てんぷ》人権自
由平等の説を聴き、おさおさ女子古来の陋習《ろうしゅう》を破らん事を務めしに、風潮....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
り、御無理ごもっともで相手の我がままを通させるようになったのである。文明を誇り自
由平等をよろこぶ今日、なおこの蛮風は少しも改まらずして、商人は依然卑屈なる幇間的....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
東火葬場の棺前で述べた通りである。神仏の前には身分の相違はない。新憲法も人権の自
由平等を認めて居る。棺前に立った時は塩谷温対長谷川菊乃であった。之が人間の真の姿....
「艶色落語講談鑑賞」より 著者:正岡容
者はもっぱら魚屋、――庭球部あり、芸能(長唄・舞踊)部あり。まずまずこれでは、自
由平明、少しも暗い影のささない生活といってよかろう。 整った医務室も見た。薬の....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
余州の反抗を受けたのであった。 徴兵制度に依って多数の兵員を得たのみでなく、自
由平等の理想と愛国の血に燃えた青年に依って質に於ても全く旧国家の思い及ばざる軍隊....