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由比ヶ浜
「由比ヶ浜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
由比ヶ浜の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「日本天変地異記」より 著者:田中貢太郎
大地震があったと噂しあったということである。仁治元年四月の地震には海嘯があって、
由比ヶ浜の八幡宮の拝殿が流れた。建長二年七月の地震は余震が十六度に及んだ。 正....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
意のあることを知らせます。 八月三日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(鎌倉
由比ヶ浜海水浴場の写真絵はがき)〕 八月三日。『文芸』の「かささぎ」という小説....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
った。そこで弘長元年五月十二日幕吏は突如として、彼の説法中を小町の街頭で捕えて、
由比ヶ浜から船に乗せて伊豆の伊東に流した。これが彼の第二の法難であった。 この....
「恨みの蠑螺」より 著者:岡本綺堂
った。今夜は金沢で泊ることにして、見物はまずいい加減に切上げて、鎌倉のお名残りに
由比ヶ浜へ出て、貝をあさる女子供の群れをながめながら、稲村ヶ崎の茶屋に休んでいる....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
いに駈け上がったが、郭内の防衛陣は、もう四分五裂となっていた。――稲瀬川をこえ、
由比ヶ浜の一ノ鳥居方面へ。――あるいは、大仏下の山ノ手づたいに、黒けむりの下を、....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
われにかえると、尊氏の耳にも遠い所の貝の音が聞えていた。 直義の軍勢が、今朝、
由比ヶ浜から西へ立つはずである。それだな、とすぐ覚る。 「介か。……何事だ」 「....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
吐くが、そのときすでに妊娠っており、十ヵ月目に初産する。頼朝は命じて、その子を、
由比ヶ浜に投げ捨てさせる。――という史実はあきらかなのだ。ところで、吾妻鏡による....
「父の出郷」より 著者:葛西善蔵
も可哀相だった。彼は中学入学の予習をしているので、朝も早く、晩日が暮れてから遠い
由比ヶ浜の学校から帰ってくるのだった。情愛のない、暗い、むしろ陰惨な世界だった。....