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由無し
「由無し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
由無しの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「運命」より 著者:幸田露伴
不測にして、魚は深淵に潜めども案に上るの日あり、禽は高空に翔くれども天に宿するに
由無し。忽然として復宮に入るに及びたもう。其事まことに意表に出づ。帝の同寓すると....
「鼻の表現」より 著者:夢野久作
罪を主張する理由は、左の三ヶ条に尽きております。 第一には、王の鼻が何等かの理
由無しに王の顔の真中に存在する筈がないのであります。眼や口なぞいう動的表現役者の....
「関牧塲創業記事」より 著者:関寛
し。 五郎は常に看護を怠らず、最も喰料には厚く注意して滋養品を取り、且つ何の不自
由無し、故に予が傍らに在らざるも少しも差支無きとて、出発を促せり。予が発途後は何....
「赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
夫達に依って、繰られている大型の船が、南海や支那海を横行し、海上を通る総船を、理
由無しに引き止めて、その船内へ踊り込み、人間の数を調べたり掠奪を為るということは....
「暗黒星」より 著者:黒岩涙香
くる明朝は、如何様に吾等の上に明け来たるや。 今日一日の物質的損害の額は算するに
由無し、死傷も多大なり、生き残れる人々も明日の事を思いて、生きたる心地無し。 五....