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「由良〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

由良の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
五六本ぶらさげて、お源坊と、車屋の女房とで、縁の雨戸を操るのを見ながら、梅坊主の由良之助、と云う思入で、城を明渡して来ましたがね。 世の中にゃ、とんだ唐変木も....
思い出の記」より 著者:小泉節子
送って下さいましたか『ホトトギス』を毎号頂いて居りました。 奈良漬の事をよく『由良』と申しました。これは二十四年の旅の時、由良で喰べた奈良漬が大層旨しかったの....
眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
「半作事だと言うから、まだ電燈が点かないのだろう。おお、二つ巴の紋だな。大星だか由良之助だかで、鼻を衝く、鬱陶しい巴の紋も、ここへ来ると、木曾殿の寵愛を思い出さ....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
立った男女老若が、ぞろぞろばたばたと花道を走る事だ。 昨夜も判官は切腹に及んで由良之助はまだかといっている時、背広服の男が花道を悠々と歩いて、忠臣蔵四段目をプ....
大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
芝居では、人相というものを初めからその役々の性状にしたがって適当に作ってあるから由良之助が軽卒な顔であったりすることはないが、人間の役者ではその人相と性格が役の....
銀座は昔からハイカラな所」より 著者:淡島寒月
とですが、当時は原語そのままにオムニバスと呼んだものです。このオムニバスは紀州の由良という、後に陛下の馭者になった人と私の親戚に当る伊藤八兵衛という二人が始めた....
廿九日の牡丹餅」より 著者:岡本綺堂
けているくらいだ。今から行ったって間に合うめえ。お気の毒だがお熊ちゃん、遅かりし由良之助だぜ。」 「そうでしょうねえ。」と、お熊はまじめでうなずいた。「実は今戸....
二重人格者」より 著者:小酒井不木
一 河村八九郎は今年二十歳の二重人格者である。 第一の人格で彼は大星由良之助となり、第二の人格で高師直となった。 彼がどうしてこのような二重人格者....
座右第一品」より 著者:上村松園
同じ絵の前に坐り込んで縮図したことはたびたびのことでした。福田浅次郎さんのお宅の由良之助お軽、丸平人形店の蕭白の美人、鳩居堂にも蕭白の美人があります。二枚折の又....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
注進によれば、畑六郎左衛門は湊の城を出て金津河合江口の城々を攻め落としたとある。由良越前は西方寺の城を出て、和田江守深町の庄を奪ったという。敵がかように勢いを得....
三枚続」より 著者:泉鏡花
顔でいった。 「そうですよもねえもんだ、何だな、それがために浮身を窶し、茶屋場の由良さんといった形で酔潰れて他愛々々よ。月が出て時鳥が啼くのを機掛に、蒲鉾小屋を....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
者のみで一座を組織しなければならなかった。その関係上、座頭の女役者は熊谷や松王や由良之助を勤め得る者でなければならない。そうして、男の俳優とおなじように、女役者....
宝永噴火」より 著者:岡本かの子
前から酔っていた士が二階にいて頻りに管を巻いていたが、芝居が進んで茶屋場となり、由良之助が酒や女にうつつを抜かす態たらくを見ると、酔った士はそれを義士の首領の反....
明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
次、米蔵、福助、団十郎ら出勤。 ○二月、新富座にて「忠臣蔵」を上演。九蔵の師直、由良之助、勘平の三役が評判となる。 ○五月三十一日、四代目嵐璃寛、大阪に死す、五....
春泥」より 著者:久保田万太郎
二十一の夏、いまの師匠の手ではじめて役者になって以来、三十年にあまる長い月日を、由良のうちの西巻と、影の形にそうように一日も……というとうそになる、二十五六の時....