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「甲州〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

甲州の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
耽溺」より 著者:岩野泡鳴
時だ。 「お前が踊りを好きなら、役者になったらどうだ?」 「あたい、賛成だ、わ。甲州にいた時、朋輩と一緒に五郎、十郎をやったの」 「さぞこの尻が大きかっただろう....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
、流れてゆくのだった。 「やっと、新宿だッ」 誰かが、隊の中から、叫んだ。 「甲州街道だッ。もっと早く歩けッ!」 「中野の電信隊を通りぬけるまでは、安心ならな....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
なる。 ◯荒木夫人、田中君を養子に迎える件を白紙に戻して、胃潰瘍をなおすために、甲州下部温泉へ向う。 十一月十八日 ◯岡東弥生さん、飯田氏へ嫁ぎたり。 ◯朝子....
四次元漂流」より 著者:海野十三
こなわれている折も折、警視庁の捜査第一課はその主力をあげて三台の自動車に詰められ甲州街道をまっしぐらに西へ西へと飛ばしていた。いかなる事件が突発したのであろうか....
火星兵団」より 著者:海野十三
く、そうして、また恐しく眺めつくすのであった。 新田先生は、退院の後、すぐさま甲州の山奥の、掛矢温泉へ向かった。 掛矢温泉といっても、知らない人が多いであろ....
空襲下の日本」より 著者:海野十三
お前と僕とはチリヂリ別れ別れさ。僕は警備員なんかに徴集され、お前のような女達は、甲州の山の中へでも避難することになるだろう。しかし逃げるのが厭なら、お前も働くの....
」より 著者:海野十三
1 山岳重畳という文字どおりに、山また山の甲斐の国を、甲州街道にとって東へ東へと出てゆくと、やがて上野原、与瀬あたりから海抜の高度が落....
空襲警報」より 著者:海野十三
喧嘩か、流言か」 「まァ流言の部類でしょうね。その群衆はてんでに荷物をもって、甲州方面へ避難しようというのです。なんでもいよいよ今夜あたり、帝都は空襲をうけて....
くろがね天狗」より 著者:海野十三
。すると機械人間は彼の一念に随って走りだした。ヒューヒューと風を切って、暗澹たる甲州街道を江戸の方へ向って飛ぶように走っていった。 死闘 やがて二刻ちか....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
どとは思いも着かねえ、小春日和といった、ぽかぽかした好い天気。…… もっとも、甲州から木曾街道、信州路を掛けちゃあ、麓の岐路を、天秤で、てくてくで、路傍の木の....
政談十二社」より 著者:泉鏡花
人は、年紀十八九の時分から一時、この世の中から行方が知れなくなって、今までの間、甲州の山続き白雲という峰に閉籠って、人足の絶えた処で、行い澄して、影も形もないも....
私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
松山を去るまでの一年間に私の見た写真が数本ある。 伊藤の「流転」、「忠次旅日記甲州篇」、現代劇で「彼を繞る五人の女」、阪妻の「大義」、右太衛門の「紫頭巾」、片....
三枚続」より 著者:泉鏡花
十七の納屋を構え、番頭小僧、召使、三十有余人を一家に籠めて、信州、飛騨、越後路、甲州筋、諸国の深山|幽谷の鬼を驚かし、魔を劫かして、谷川へ伐出す杉|檜松|柏を八....
甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
定を試みんと決心せり。(未完) かくて予は、去月二十五日早朝東京を発し、その夕甲州北都留郡上野原村に着して、その夜はここに一泊し、あらかじめ期しおきたるごとく....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
ようにあるいは油紙に火を点けたようにペラペラ喋べり立てる達弁ではなかったが、丁度甲州流の戦法のように隙間なく槍の穂尖を揃えてジリジリと平押しに押寄せるというよう....