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甲州街道
「甲州街道〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
甲州街道の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ければ訳はなかったのだが、どうも仕方がねえ」 半七は二人の子分をつれて、俄かに
甲州街道の方角へ旅立ちすることになった。かれは見識り人として英俊をも連れて行かな....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
六ツ半(七時)をすぎた頃で、さすがに長いこの頃の日もすっかり暮れ切ってしまった。
甲州街道の砂を浴びて、気味のわるい襟元の汗をふきながら、文字春は四谷の大通りをま....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
、流れてゆくのだった。 「やっと、新宿だッ」 誰かが、隊の中から、叫んだ。 「
甲州街道だッ。もっと早く歩けッ!」 「中野の電信隊を通りぬけるまでは、安心ならな....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
云うことになって、いずれも足の達者な奴らが揃っているので、畑のあいだの道を縫って
甲州街道へ出て、小金井からおよそ一里半、府中の宿へ行き着いて、宿の中ほどの柏屋と....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
うして真夏が来ようとした。 参覲交替で駿河守は江戸へ行かなければならなかった。
甲州街道五十三里を、大名行列いとも美々しく、江戸を指して発足したのは五月中旬のこ....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
こなわれている折も折、警視庁の捜査第一課はその主力をあげて三台の自動車に詰められ
甲州街道をまっしぐらに西へ西へと飛ばしていた。いかなる事件が突発したのであろうか....
「雷」より 著者:海野十三
1 山岳重畳という文字どおりに、山また山の甲斐の国を、
甲州街道にとって東へ東へと出てゆくと、やがて上野原、与瀬あたりから海抜の高度が落....
「くろがね天狗」より 著者:海野十三
。すると機械人間は彼の一念に随って走りだした。ヒューヒューと風を切って、暗澹たる
甲州街道を江戸の方へ向って飛ぶように走っていった。 死闘 やがて二刻ちか....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
のに咲いた花でございましょう。 その癖雲霧が立籠めて、昼も真暗だといいました、
甲州街道のその峰と申しますのが、今でも爺さんが時々お籠をするという庵がございます....
「大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
で、友蔵は腕を組み、じっと何かを考え込んだ。 さてその翌日の早朝であったが、
甲州街道を足早に、甲府の方へ下る者があった。他ならぬ岡っ引の友蔵で、厳重に旅の装....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
腰の物拝見 「お武家お待ち」 という声が聞こえたので、伊東|頼母は足を止めた。ここは
甲州街道の府中から、一里ほど離れた野原で、天保××年三月十六日の月が、朧ろに照ら....
「怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
んど満員の有様なので、ようやく庭の隅の方の腰掛に席を取った。 「肴は何があるな。
甲州街道へ来て新らしい魚類を所望する程野暮ではない。何か野菜物か、それとも若鮎で....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
い話と極った処で、これがおもしろいと形のついた話といってはありますまい。私が一度
甲州街道の府中に行っていたことがあります。 よくはやりましたが、新店で、親方と....
「鳩つかひ」より 著者:大倉燁子
屋上から鳩を放そうとしているその同じ時刻に赤星と数名の刑事を乗せた二台の自動車は
甲州街道を真驀地に目的地へと急行した。 「赤星君。君はどうして鳩舎を突とめた?」....
「情鬼」より 著者:大倉燁子
は風にしなって今にもへし折れそうだ。こんな日に出歩く物好きな人もいないと見えて、
甲州街道は人一人歩いていない。トラックに一度行き違ったきり、円タクなどは影さえ見....