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甲源一刀流
「甲源一刀流〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
甲源一刀流の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
ポッと紅を潮《さ》して澄み渡った眼に竜之助の白く光る眠を真向うに見合せて、これも
甲源一刀流名うての人、相立って両人の間にさほどの相違が認められません。 ……....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
逸見先生の道場にて我等如きは破門同様の身の上なれど、文之丞殿は師の覚えめでたく、
甲源一刀流《こうげんいっとうりゅう》の正統はこの人に伝わるべしとさえ望みをかけら....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
って、嬉しそうに、同じく頭の上の額堂の軒にかかった大きな掛額をながめました。 「
甲源一刀流祖|逸見《へんみ》太四郎|義利孫逸見利泰《よしとしそんへんみとしやす》....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
大方《おおかた》は昔のことは忘れたでござんしょう」 「いやいや、あのあたりに住む
甲源一刀流の人々は、いまだに拙者を根深《ねぶか》く恨んでいるに相違ない」 「もと....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
》でござる。して、剣道の御流儀は何をお究《きわ》めなされましたな」 「幼少の頃、
甲源一刀流を少しばかり。数年以前より直心陰《じきしんかげ》の流れを汲みまして、未....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
り、 眼は長く切れて……白き光あり……」 お豊はハッとしたのでありましたが、 「
甲源一刀流の達人――」 「あ!」 人相書を持った手が顫《ふる》えたようでした....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
」 「あなたよりお強いのですか」 「…………」 「あなたの剣術のお流儀は、たしか
甲源一刀流でございましたね」 「もとはそうであったが」 「島田先生は直心陰《じき....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
「けれども、あのお父さんばかりは許さなかったそうですよ――お父さんという人は、
甲源一刀流の出ではありますが、柳生《やぎゅう》、心蔭といったような各流儀にわたっ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
。 そこで与八が、剣術の道場の前に立って考えたのは、ひとしきり、この道場から、
甲源一刀流の、音無しの構えなるものが起って、幾多の剣士を戦慄《せんりつ》させたと....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
過去にあり、最初の発表はそれより一年後の大正二年。分量は前巻にも申す通り、開巻「
甲源一刀流の巻」よりこの「山科の巻」に至るまで二十六冊として一万頁に上り、文字無....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
明《めい》を失うてから久しいこと、切れの長い眼の底に真珠のような光を沈めて、
甲源一刀流の名代《なだい》の、例の音無しに構えて、じっと相手を見据えて、毛骨《も....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
らのまさかど》の一族と、甲州武田を落ちて土着した子孫が住んでいる。それで剣術は、
甲源一刀流が流行《はや》っている。それだ、その男だ、あれは……」 と言って、仏頂....
「生前身後の事」より 著者:中里介山
、書物として初めてこれを世に出したのは大正―年―月―日玉流堂発行の和装日本紙本「
甲源一刀流の巻」を最初とする。 今でこそ大菩薩には一々何の巻何の巻と名を与えて....
「中里介山の『大菩薩峠』」より 著者:三田村鳶魚
である。 四十頁の御嶽山で試合をするところ、双方の剣士を呼び出すのに、一方の「
甲源一刀流の師範、宇津木文之丞藤原光次」はいい。一方を「元
甲源一刀流、机竜之助相....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
うとはしなかった。 「澄江様。……澄江様」 「はい、何でございますか?」 「私の
甲源一刀流、お父上の新影流より、劣って居るとお思い遊ばしますかな?」 「いいえ…....