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「申し訳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

申し訳の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
疑惑」より 著者:芥川竜之介
とば》を述べた。 「夜中《やちゅう》、殊に御忙しい所を御邪魔に上りまして、何とも申し訳の致しようはございませんが、ちと折入って先生に御願い申したい儀がございまし....
或る女」より 著者:有島武郎
えるて。……が、こうなりゃ結局パッとなったほうがいいわい。みんな知っとるだけ一々申し訳をいわずと済む。お前はまたまだそれしきの事にくよくよしとるんか。ばかな。…....
開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
し。まさか、風体を視たって箱仕事もしますまい。間抜けで落したと気がつくと、鉄道へ申し訳がありません。どうせ、恐入るものをさ、あとで気がつけば青森へ着いてからでも....
戦話」より 著者:岩野泡鳴
ぞ』と云うてやりとうなる。されば云うて、自分も兵隊はんの抜けがら――世間に借金の申し訳でないことさえ保証がつくなら、今、直ぐにでも、首くくって死んでしまいたい。....
三人の双生児」より 著者:海野十三
その手配をしてくれた。 やがて金田医師というのが、駈けつけてくれた。彼は真一を申し訳に診ただけで、 「心臓麻痺――ですな。永らく心臓病で寝ていたということにし....
第五氷河期」より 著者:海野十三
た。なにしろ、今日は、つぎつぎに急ぎの仕事が押しかけたもので、たいへん遅くなって申し訳ありません」 総監は、人ざわりのいい言葉で、老博士の機嫌をとった。 「今....
地球盗難」より 著者:海野十三
ったのだった。あまりにムクムクと膨れてきたので、破れたベビー服は涎かけのように、申し訳にその首のあたりにぶら下っていた。こうして現れた摩訶不思議なる赤ン坊の大入....
地球要塞」より 著者:海野十三
五列が猖獗《しょうけつ》をきわめているようじゃありませんか。現に私は今……」 「申し訳ありません。私たちも、途中で、第五列部隊のため、妨害をうけたのです。もちろ....
俘囚」より 著者:海野十三
れっきり大きな声が出なくなった。前とは似ても似つかぬ皺《しわ》がれた声が、ほんの申し訳に、喉の奥から出るというに過ぎなかった。なにをされても、俘囚《ふしゅう》の....
獄中消息」より 著者:大杉栄
ができたので、私の入獄のものいりの際にほとんど費ってしまってあるのです。はなはだ申し訳もありませんけれど、何卒お許しを願います。 私は獄中すこぶる健康でいます....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
つけていなければならないのだ。それがなければ、すぐ警察へ引っぱって行かれて、もし申し訳が立たなければ、すぐさま罰金か牢だ。そしてその上になお追放と来る。 「まあ....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
「姫と采女とを取り逃がし、あまつさえ大勢の手負いや死人を出しては、屋形へ戻って申し訳があるまい。」と、弥兵衛は大息をついた。「もう一度引っ返して追わねばならぬ....
怪獣」より 著者:岡本綺堂
休めていると、かの氷垣が挨拶に来た。 「先生。とんだ御迷惑をかけまして、なんとも申し訳がありません。」 彼はひどく恐縮していた。そうして、何か頻りに言訳らしい....
籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
ならないぞ。ここでお前がうっかりしたことをすると、あれ見ろ、あいつは悪い事をした申し訳なさに自滅したと、かえって理を以《も》って非に陥るようなことになる。くれぐ....
心中浪華の春雨」より 著者:岡本綺堂
恐れた。自分ばかりではない、大恩のある親方の顔にまでも泥を塗ったのを、彼はひどく申し訳のないことに思って嘆いた。 「そんなことをいつまでもくよくよするな、人の噂....