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「男になる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

男になるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ロマネスク」より 著者:太宰治
のじゃ。津軽いちばんのよい男になりたいものじゃ。太郎はおのれの仙術でもって、よい男になるようになるように念じはじめた。十日目にその念願を成就《じょうじゅ》するこ....
放浪」より 著者:織田作之助
な女の顔にうっとりとなっていた。十六になっていた。二皮目だから今に女泣かせの良い男になると木下に無責任な賞め方をされて、もう女学生になっていた美津子の鏡台からレ....
箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
おかげで先祖伝来の小さい田畑も人手に渡さずに取り留めて、十吉がともかくも一人前の男になるまで、母子《おやこ》が無事に生きて来たのであった。 「番町さまのありがた....
虞美人草」より 著者:夏目漱石
中に都合ほど卑怯《ひきょう》なものはない」 「するとアレキサンダーは大変な卑怯な男になる訳だ」 「アレキサンダーなんか、そんなに豪《えら》いと思ってるのか」 ....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
目《ききめ》があるに相違ない。吾輩はただでさえこのくらいな器量だから、これより色男になる必要はないようなものの、万一病気に罹《かか》って一歳|何《なん》が月《げ....
新ハムレット」より 著者:太宰治
せん。ああ、ポローニヤス、僕もなんだか勇気を得ました。きょうから僕は、勇気のある男になるんだ。くるしさの、とても逃げられぬどん底まで落ちると、人は新しい勇気を得....
海底都市」より 著者:海野十三
とうたまらなくなって、腹をゆすぶって笑い出した。二十年たったら、僕はこんなきざな男になるのかと思うと、おかしくて、笑いがとまらない。 笑っているうちに、また気....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
いう寸法なら、さし当り、この一箱をその色男の手に渡して置かなけりゃ嘘だ、昔から色男になる奴は、金と力が無いものに相場がきまっている、そいつがお前、お蘭さんのつれ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、ばったり行きつまるのは水の手だ。その手で、この神尾もどのくらい苦労したことか。男になるには金がいる、金のなる木を持っていない限り、ちっとやそっとの知行と財産が....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
だった。完全な美しい不幸を醜い賤《いや》しい窮屈に変えることだった。盲人が片目の男になるようなものだった。マリユスはその申し出を断わった。 マリユスは孤立の生....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
う。これだけの木材を扱って、バッタバッタと売りさばく快感を考えてみい。天草商事も男になるぞ」 作業場へ戻ってくると、今しも材木をつんで出ようとするトラックがあ....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
家へ引き移る。東太のタタリは津右衛門の二十一周忌の日にバラリと解けて東太は立派な男になるぞよ」 こう云って、一族をひきつれさッさと千頭家へ引越してしまった。お....
陳情書」より 著者:西尾正
ものと成りました。一時は恟ッと致しましたが表面は益々落着いて、あんな綺麗な女の色男になるなんて果報者だな、其の果報者は何処の何奴だと空呆《そらとぼ》けて訊きます....
フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
けのことなら、隊長を何も引っぱり出して敗北の恥をかかせることもあるまいよ。さあ。男になるのだ、男以上の者に。目的に向ってぐらぐらしたりせず、岩のようにしっかりし....
放浪」より 著者:織田作之助
な女の顔にうっとりとなっていた。十六になっていた。二皮目だから今に女泣かせの良い男になると木下に無責任な賞め方をされて、もう女学生になっていた美津子の鏡台からレ....