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「男主〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

男主の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
春の夜」より 著者:芥川竜之介
しごめ》の野田《のだ》と云う家《うち》へ行《ゆ》くことになった。野田と云う家には男主人はいない。切《き》り髪《がみ》にした女隠居《おんないんきょ》が一人、嫁入《....
文学と生活」より 著者:宮本百合子
主婦と職業の矛盾、衝突の問題が考えられずにはいない。なぜなら、「この心の誇り」の男主人公は、無駄な時間をトランプ遊びについやして、空虚に愛情ばかりをせがんでいる....
源氏物語」より 著者:紫式部
隣の二条院のほうの蔵をあけさせ、絹や綾を多く紅の女王に贈った。荒れた所もないが、男主人の平生住んでいない家は、どことなく寂しい空気のたまっている気がした。前の庭....
樋口一葉」より 著者:長谷川時雨
《まち》あかしていたこともあった。彼女が手伝って掃除《そうじ》すると、まめやかな男主《あるじ》は、手製のおしるこを彼女にと進めたりした。彼女はその日のことを記し....
街はふるさと」より 著者:坂口安吾
をしていたように思われる程度のおとなしそうな女であった。ルミ子を雇い入れるとき、男主人がなんとなく真剣な顔付で、 「このへんの流儀で、ヒッパリをやらなきゃ競争が....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
うに努めていたのである。 けれども女主人や侍女たちや訪客たちの明るい笑声の蔭に男主人の姿だけがだんだん暗く悲しく苦しげなカゲリを深め、いつも何かを逃げるような....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ワレがないと仰有る意味ですね」 「女中が勝手に来ていけない部屋とは申しませんが、男主人がそこに居ると知りながら、御用でよばれたワケではないのに奥の部屋へ参るのは....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
ますから、この点では注意しなくてはなりません。 その一例を挙ぐれば、呉服屋にて男主人や番頭は布切五尺の注文に対して、三四寸の尺伸びをサービスとして勉強する場合....
食道楽」より 著者:村井弦斎
く呼ぶ。 第七十三 今朝の飯 末には我身の家なれども今はまだ他人なるお登和嬢、男主人《おとこあるじ》の大原に近しく言葉を交えん事も憚《はばか》りありて台所口よ....