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男体
「男体〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
男体の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「忘れえぬ人々」より 著者:国木田独歩
急に頽こんでいて数里にわたる絶壁がこの窪地の西を回っているのが眼下によく見える。
男体山麓の噴火口は明媚幽邃の中禅寺湖と変わっているがこの大噴火口はいつしか五穀実....
「超人間X号」より 著者:海野十三
。 X号はまず手はじめに、試験的に二つの人造人間をこしらえることにした。甲号は
男体《だんたい》であり、乙号は女体《にょたい》に作りあげることになった。 仕事....
「道成寺(一幕劇)」より 著者:郡虎彦
らざるがごとき場の緊張。 妙念 (破るるがごとき憤怒の声)悪蛇の化性だな。そんな
男体に姿をかえて上って来たのが、睫毛まで焼きちぢらした己の眼をくらませると思うの....
「三十歳」より 著者:坂口安吾
りつくし、蔑み、その情慾を卑しんでいた。矢田津世子も、何らかの通路によって、私の
男体を知りつくしていたに相違ない。 私たちは、慾情的でもあった。二人の心はあま....
「山の神殺人」より 著者:坂口安吾
ぞ。日光の奥山がよい。日光へおびきよせてやらなければならぬぞ」 「そうだ。日光の
男体山の奥山でやらなければならぬ。中宮祠の裏のずッと奥の沢へでて藪の中でやらねば....
「伯林の落葉」より 著者:岡本かの子
て寄せ合い背部をくねらせて、肩と肩に載せ合った手。黒と茶色の服の色の交錯は女体と
男体を、突差にはっきり区別させない。二人とも深く冠った帽子のふちで人のけはいを憚....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
樹木は榧松と羅漢柏の大樹ばかりで、かれこれ一里半ばかり登りますと、西の方は日光の
男体山、此方は白根山が見えまする。 傳「どうだい、ひどい所だねえ、どうだえ、何ん....
「秋の筑波山」より 著者:大町桂月
り頂上まで一里卅二町とあれどこの頃新しく処々に立てられたる木標の示す所によれば、
男体山まで廿一町廿三間、
男体山より女体山まで八町、女体山より廿五町半、往復都合|....
「雪代山女魚」より 著者:佐藤垢石
白い霧が移り渡って、前白根の方へ消えいく。やがて昇る朝陽に、朱に染めた頭を集めて
男体と女体が、この浩遠な眺めを覗きながら、自然の悠久を無言に語り合っている。草薙....
「岩魚」より 著者:佐藤垢石
秩父連山。北方には榛名山、上越国境の谷川岳、武尊山、赤城山。東北には遠く奥日光の
男体山が雪を着て高く聳えるなど、まことに景勝の地を石坂家の邸は占めていた。 間....
「酒徒漂泊」より 著者:佐藤垢石
運命の坂を下っている。 私らはそこから行手をみてびっくりした。顧みれば、下野の
男体山から赤城、榛名、妙義、荒船、秩父山かけて大きく包まれている関東平野は、もう....
「平ヶ岳登攀記」より 著者:高頭仁兵衛
し、それが原因で世人に知られていないのである、また蓮華群峰や妙高山や日光|白根、
男体山、赤城山、浅間山、富士山からも見えるには、見えているはずであるが群峰畳嶂の....
「皇海山紀行」より 著者:木暮理太郎
にも一つあったと漸く探し出されるほど、顕著でない山なのである。自分も陸地測量部の
男体山図幅が出版されて、始めて「皇海山、二千百四十三米五」ということを知った。そ....
「秋の鬼怒沼 」より 著者:木暮理太郎
松の林が続いていたように覚えているが、今は殆ど伐り尽されて、眺望は開闊になった。
男体太郎二山の裾や小田代原方面の紅葉も無論よいが、泉門池の北方で湯元への道が端山....
「針木峠の林道 」より 著者:木暮理太郎
踰えて立山へ登った時は、平ノ小屋へ着く迄に二日半を費した程で、当時赤城榛名妙義や
男体浅間|若しくは富士御岳などの外は、山らしい山に登ったこともなく、又登山の危険....