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「男文字〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

男文字の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
し切って、雨戸を一枚繰って、そこからさし込む光で大きな手文庫からぎっしりつまった男文字の手紙を引き出すと風呂敷《ふろしき》に包み込んだ。そしてそれをかかえて、手....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
えはずなのに、だれが書いたものか、この手紙はそっちの立て札の筆跡同様、れきぜんと男文字だよ」 「ちげえねえ。じゃ、また駕籠ですかい」 「いや、まだ早いよ。それか....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
った。殊に長い年代にわたっているのであるから、筆跡も同一ではない。折れ釘のような男文字のなかに糸屑のような女文字もまじっている。殆ど仮名ばかりで小児が書いたよう....
蒲団」より 著者:田山花袋
と、机に向って文を書くというよりは、寧ろ多く手紙を書くので、男の友達も随分多い。男文字の手紙も随分来る。中にも高等師範の学生に一人、早稲田大学の学生に一人、それ....
途上の犯人」より 著者:浜尾四郎
ました。それはたった一つの封書にすぎませんでした。結婚後暫くたってからの或る日、男文字で書かれた手紙が妻宛に来たのです。私は自分の所に一緒に来た手紙を片っぱしか....
道標」より 著者:宮本百合子
、あなたがたの希望条件に叶《かな》った一室がある、お見せすることが出来る、という男文字の文面だった。ひろげたその手紙とひき合わすように、テーブルの上にかがみかか....