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男湯
「男湯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
男湯の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
、仲善しになった。雀斑だらけの鼻の低いその嫁と見比べてみると、お君の美貌は改めて
男湯で問題になるのだった。露骨に俺の嫁になれと持ち掛けるものもあったが、お君はく....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
者のうちに何処からどうして聞き出したのか橋場の一件を知っている者があって、それが
男湯へ来た時に勘蔵にうっかりしゃべったので、勘蔵は急に気を悪くした。そこへちょう....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
それから五月の末でしたろう。日が暮れてから近所の湯へ行くと、その帰りにわたくしが
男湯から出ると、師匠もちょうど女湯から出る、そこでばったり又|出遇ったんです。す....
「電気風呂の怪死事件」より 著者:海野十三
房は何故か一抹の疑心を感じて、念のため女湯の方を見廻りたいと思った。が、その時、
男湯の方から主人の声が聴こえて来た。 「おい、早く蒲団を持って来い。おい、居ない....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
る。石榴口には花鳥風月もしくは武者絵などが画いてあって、私のゆく四丁目の湯では、
男湯の石榴口に水滸伝の花和尚と九紋龍、女湯の石榴口には例の西郷桐野篠原の画像が掲....
「わが町」より 著者:織田作之助
羅宇しかえ屋の婆さんが、夜女湯で一銭天婦羅屋の種吉の女房に語っているのを、他吉が
男湯ではっきりきいたところによると、オトラは君枝が学校からひけて帰って来るのを、....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
の眼が暗くなるので、昔はそれでよかったものです。 湯屋では、八ケンというものが
男湯と女湯との真ん中に点いていた。柘榴口を潜って這入るのです。……柘榴口というの....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
が通りにあった。細い煙筒から煙が青く黒くあがっているのを見たことがある。格子戸が
男湯と女湯とにわかれて、はいるとそこに番台があった。湯気の白くいっぱいにこもった....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
ころだった。私たち三人のものが、仕事をしまうと汗を流しに毎日出かけたものだった。
男湯と女湯との境界に跨って共同の水槽があった。私は何気なくその水面を眺めながら洗....
「雨」より 著者:織田作之助
田中の新ちゃんはすでに若い嫁をもらっており、金助の抱いて行った子供を迎えにお君が
男湯の脱衣場へ姿を見せると、その嫁も最近生れた赤ん坊を迎えに来ていて、仲よしにな....
「指輪一つ」より 著者:岡本綺堂
るらしいのです。 それを見て僕は立ちどまりました。どうで宿屋の風呂であるから、
男湯と女湯の区別があろうはずはない。泊まり客か宿の人か知らないが、いずれにしても....
「妖婦」より 著者:織田作之助
。 ところが、次の日曜日、安子とお仙と一緒に銭湯へ行っていると、板一つへだてた
男湯から水を飛ばした者がいる。 「誰さ。いたずらおよしよ」 安子が
男湯に向って....
「明治時代の湯屋」より 著者:岡本綺堂
かねて、楊枝をくわえながら湯屋の前にたたずみ、格子の明くのを待っている人もある。
男湯に比べると女湯は遅く、午前九時か十時でなければ格子を明けなかった。その朝湯を....
「思い出草」より 著者:岡本綺堂
る。石榴口には花鳥風月もしくは武者絵などが画いてあって、私のゆく四丁目の湯では、
男湯の石榴口に『水滸伝』の花和尚と九紋龍、女湯の石榴口には例の西郷・桐野・篠原の....
「雨」より 著者:織田作之助
いて、仲善しになった。雀斑だらけの鼻の低いその嫁と並べてみてお君の美しさは改めて
男湯で問題になり、当然のことゝして、お君の再縁の話がしば/\界隈の人たちから金助....