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「男部屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

男部屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
と云う、才覚《さいかく》の利《き》いた旅籠屋《はたごや》である。(註四)伝吉は下男部屋に起臥《きが》しながら仇打《あだう》ちの工夫《くふう》を凝《こ》らしつづけ....
真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
から、そっと中仕切《なかじきり》の襖《ふすま》を閉《た》って、台所の杉戸を締め、男部屋の杉戸を静《しずか》に閉って懐中から出して抜いたのは富五郎を殺害《せつがい....
業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
己が斬るから此処《こゝ》へ出ろ」と云いながら何処を探してもいないから、台所へ来て男部屋を開けますると、紙帳《しちょう》の中へゴソ/\と潜《もぐ》って、頭の上へ手....
豚群」より 著者:黒島伝治
りに悪辣である。健二は暫らく杜氏と押問答をしたが、結局杜氏の云うがまゝになって、男部屋へ引き下った。そこでふだん着や、襦袢や足袋など散らかっているものを集めて、....
光と風と夢」より 著者:中島敦
チスが起って中々眠れない。九度目に寝つこうとした時、怪しい呻声《うめきごえ》が下男部屋の方から聞えた。頸《くび》を抑え、ピストルを持って、下男部屋へ行く。みんな....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
乗気に成り、両人がひそ/\語り合っているを、忠義無類の孝助という草履取が、御門の男部屋に紙帳を吊って寝て見たが、何分にも熱くって寝付かれないものだから、渋団扇を....
化生のもの」より 著者:豊島与志雄
からと秘密に頼み、遠い自宅へ電話をかけて、着換えを持って自動車の迎いを依頼し、下男部屋を借りて身体を洗った。額と腕に擦り傷があるだけだった。まだ可なり酔っていた....
淪落の青春」より 著者:坂口安吾
リフして二三日炭焼き小屋へ手伝いなどに消えてなくなり、三日もたつと忘れた顔して下男部屋に戻っており、すでに卵を四ツ五ツ飲んでいるというグアイであった。 正一郎....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
」とこれには平八老人も、悲鳴を上げざるを得なかった。「八蔵八蔵!」と一閑斎は、下男部屋の方へ声をかけた。「急いで提灯へ火を入れて来い。そうしてお前も従いておいで....
奇巌城」より 著者:菊池寛
もいて、……お父様に飛びついたら……」 「でも……下男を呼びましょう……呼鈴が下男部屋に通じているわよ。」 「そうよ……それはいい考だわ……でもいい工合に来てく....
巷説享保図絵」より 著者:林不忘
いのだ。御飯でもいただいているのかしら。お高は、そう思った。もしそうだったら、下男部屋の前を通るときに、そっと三人に、旦那様のごきげんをきいてから奥へ通ったほう....