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「町奴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

町奴の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
の頃から貞享《ていきょう》元禄《げんろく》あたりまではチラ/\ありました。それに町奴《まちやっこ》とか云いまして幡隨院長兵衞《ばんずいいんちょうべえ》、又は花川....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
ござんせんが、寺場って言うのがちっと風変りな穴なんでごぜえますよ」 「どこじゃ。町奴共の住いででもあるか」 「いいえ、手習いの師匠のうちなんでごぜえますよ」 「....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ずんでいるのです。一見するに、中のひとりは親分、あとのふたりはその子分と思われる町奴《まちやっこ》ふうの三人なのでした。しかも、その三人が、じつにぼうぜんとして....
雛妓」より 著者:岡本かの子
た。「おまえと息子には屹度、巴里を見せてやるぞ」と言った。恩怨の事柄は必ず報ゆる町奴風の昔気質の逸作が、こう思い立った以上、いつかそれが執り行われることは明かで....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
ぬまに庭先へ導かれて来たのは、眼の配りにひと癖もふた癖もありげな胆の坐りの見える町奴風の中年男と、その妻女であるか、ぞれとも知り合いの者ででもあるか、江戸好みに....
二人町奴」より 著者:国枝史郎
ただ、位取った刀身が、春陽をはねて白々と光り、殺気漂うばかりである。 旗本奴と町奴、それと並び称された浪人組、衣裳も美々しく派手を極め、骨柄いずれも立派である....
番町皿屋敷」より 著者:岡本綺堂
侍どもから組織されている白柄組や神祇組のたぐいが、町人の侠客の集団であるいわゆる町奴の群れと、日頃からとかくに睨み合いの姿であったことを簡単に断わっておきたい。....
魔像」より 著者:林不忘
どういうことをするのであろうか。 旗本奴《はたもとやっこ》ではない。といって、町奴《まちやっこ》では勿論ない。が、いわば巷《ちまた》の侠《きょう》である。町の....
落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
ライに稽古をつけてやるという達人だ。もう一人、町火消の飛作というのが喧嘩の名人、町奴を気取って肩で風を切って歩いている。以上の四人は万人の許す強い者、土地の言葉....
大岡越前」より 著者:吉川英治
噂やら落首やらで、あっちでもこっちでも、近頃にない気味のいいことだ、やったのは、町奴か、旗本か。イヤ、ふだん空威張りばかりしている奴らにそんな気のきいたまねがで....