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町歩
「町歩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
町歩の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
時折り思い出したように立停った。立停ってはまた無意味らしく歩き出した。
四、五
町歩いたと思うと彼らはもう町はずれに来てしまっていた。道がへし折られたように曲っ....
「小作人への告別」より 著者:有島武郎
信じますから、私は東京から出て来ました。
第一、第二の農場を合して、約四百五十
町歩の地積に、諸君は小作人として七十戸に近い戸数をもっています。今日になってみる....
「星座」より 著者:有島武郎
「こうした依頼を受けているんです。土地としては立派なもんだし、このとおり七十三
町歩がちょっと切れているだけだから、なかなかたいしたものだが、金高が少し嵩《かさ....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
借りた家は札幌の町はずれを流れる豊平川という川の右岸にあった。その家は堤の下の一
町歩ほどもある大きなりんご園の中に建ててあった。 そこにある日の午後君は尋ねて....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
来なかった。 それは隧道と云うべきである。 隧道の中を行くのであった。 数
町歩いた頃である、その隧道の遥か行手に、一点の火光が見えて来た。 と、そこから....
「忘れえぬ人々」より 著者:国木田独歩
麓の噴火口は明媚幽邃の中禅寺湖と変わっているがこの大噴火口はいつしか五穀実る数千
町歩の田園とかわって村落幾個の樹林や麦畑が今しも斜陽静かに輝いている。僕らがその....
「浮動する地価」より 著者:黒島伝治
用組合に借金となっていた。何兵衛が貧乏で、何三郎が分限者だ。徳右衛門には、田を何
町歩持っている。それは何かにつれて、すぐ、村の者の話題に上ることだ。人は、不動産....
「黄鳥の嘆き」より 著者:甲賀三郎
ない、すぐ嗅ぎつけられて終った。 子爵二川重明が、乗鞍岳の飛騨側の頂上近い数百
町歩の土地を買占めただけなら兎に角、そこの大雪渓を人夫数十人を使って掘り始めたと....
「雁坂越」より 著者:幸田露伴
というと食い潰しって云われるなあ腹が立つよ。過日長六爺に聞いたら、おいらの山を何
町歩とか叔父さんが預かって持っているはずだっていうんだもの、それじゃあおいらは食....
「転機」より 著者:伊藤野枝
た播き直している処です。」 堤防の中の旧谷中村の土地は、彼のいう処によると二千
町歩以上はあるとのことであった。彼はなお、そこに立ったままで、ポツリポツリ自分達....
「置土産」より 著者:国木田独歩
ちの事ぞかし。 永年の繁盛ゆえ、かいなき茶店ながらも利得は積んで山林|田畑の幾
町歩は内々できていそうに思わるれど、ここの主人に一つの癖あり、とかく塩浜に手を出....
「瘤」より 著者:犬田卯
半年間は家産の再検討に過ごした。親父がかなり放慢政策をとっていたと見えて、五
町歩の水田と三
町歩の畑、二十
町歩の山林のうち、半分は手放さなければ村の信用組合、....
「米」より 著者:犬田卯
れば、別にこれという金は要らず、訓練から渡航、開拓……と順序を踏んで、やがては十
町歩の土地持になれる。そのことは願ってもない仕合せであったが、当面、勇にいくらか....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
た。最初に、農会長を訪ねた。 「僕、満州に農場をはじめかけているんですよ。約三千
町歩ばかりの荒蕪地を払下げてもらってね。大々的に、近代式の機械をつかって、アメリ....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
「吉植君。君も印旛沼を開墾したらトマトをこさえろ。」 「こさえるとも。」 「五十
町歩すっかりトマト畠にしてしまいたまい。」 「やああ、それでは飯が食えなくなる。....