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「町民〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

町民の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
松江印象記」より 著者:芥川竜之介
う》を有する松江に比して、朱塗りの神橋に隣るべく、醜悪なる鉄のつり橋を架けた日光町民の愚は、誠にわらうべきものがある。 橋梁に次いで、自分の心をとらえたものは....
浜菊」より 著者:伊藤左千夫
も非常人的精進行為を続けて行けと望むは無理である。子を作り、財を貯え、安逸なる一町民となるも、また人生の理想であると見られぬことはない。普通な人間の親父なる彼が....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
そ今は仇なれ、ランスの町の人たちもおそらく私と同感であろうと思われる。 勿論、町民の大部分はどこへか立ち退いてしまって、破壊された亡骸の跡始末をする者もないら....
老中の眼鏡」より 著者:佐々木味津三
うしたと申すのじゃ」 「手前愚考致しまするに屋台店の夜毎に寂れますのは、必ずしも町民共の懐中衰微の徴しとばかりは思われませぬ。一つは志士召捕り、浪土取締りなぞと....
不尽の高根」より 著者:小島烏水
ある築造物であるかを、私は知らないが、大宮口は、山の社であると共に、町の神社で、町民の集団生活と接触するところに、その美しい調和力と親和力が見られるのに対して、....
獄中消息」より 著者:大杉栄
千葉から * 堀保子宛・明治四十一年九月二十五日 この監獄はさすが千葉町民の誇りとするだけあって、実に立派な建築だ。僕等のいる室はちょうど四畳半敷ぐら....
肝臓先生」より 著者:坂口安吾
★ この温泉町にも、社会健康保険制度が施行されることになった。全町民加入の国民健康保険組合である。 先生はこの町のための足の医者として自ら心に....
ランス紀行」より 著者:岡本綺堂
形見こそ今は仇なれ、ランスの町の人達もおそらく私と同感であろうと思われる。勿論、町民の大部分はどこへか立退いてしまって、破壊された亡骸の跡始末をする者もないらし....
織田信長」より 著者:坂口安吾
献上したり、色々と忠勤をつくして朝廷の衰微を救ったという。このとき、信長が京都の町民に米を貸して、その利息米を朝廷の経済に当てる方法を施した。この利息米のアガリ....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
で七宝寺といえば相当な寺であった。ところが、維新の廃仏毀釈に、この寺が特に手痛く町民の槍玉にあげられたが、それは住職の三休が呑む打つ買うの大ナマグサのせいであっ....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
上ちかく上ノ千本のあたりに、大峯山脈のドテッ腹から清水をひいてきて水道をつくり、町民はこの水道を飲料に用いている。井戸を掘っても水がでないのだ。 だから、吉野....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
あるために復活せず、その工場人員の居住を要しなくなったせいもあろうが、土着の浦上町民の大多数が死亡したせいもあろう。土着民の多くは先祖伝来の切支丹で、昭和二十年....
奉行と人相学」より 著者:菊池寛
とになっていた。越前が、長吉の調書を見たとき、「此者は本所緑町に住まっているが、町民の間では義賊と云う噂がある。同人から、金銭を恵まれたる貧民は、数限りもないほ....
姫柚子の讃」より 著者:佐藤垢石
ったのは、今はじまってのことではない。遠く幕末の頃から、鶴岡の酒井藩の風を学んで町民が競って竿を担ぐようになったのであるという。まことに、興深い話である。 酒....
不在地主」より 著者:小林多喜二
の「岸野小作争議演説会」が町の活動小屋で開かれた。――各農場相手に生活をしている町民や、他の農場の小作達も遠いところから提灯をつけてやって来た。 「割れる程」入....