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画帖
「画帖〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
画帖の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
タカッタノデスガ、ツイカケナカッタノデス。 コトシノ七月カラ始メテ画用紙ヲトジテ
画帖ヲ作リ、鉛筆デ(モノ)ニ向カッテミマシタ。シカシ労働ニ害サレタ手ハ思ウヨウニ....
「三つの窓」より 著者:芥川竜之介
勧められても、滅多に筆をとり上げたことはなかった。が、やむを得ない場合だけは必ず
画帖などにこう書いていた。 君看双眼色 不語似無愁 3 一等戦闘艦××....
「食魔」より 著者:岡本かの子
腕組みをした。 この市隠荘はお絹等姉妹の父で漢学者の荒木蛍雪が、中橋の表通りに
画帖や拓本を売る蛍雪館の店を開いていた時分に、店の家が狭いところから、斜向うのこ....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
い風をしながら、一旦酒をあおると欝憤ばらしに狂態百出当る可からざるものがあった。
画帖の画も、狸が亀を押しころがしてジッと前足で押さえて居たり、蛇が羽たく雀をわん....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
と、長男隼太郎を伴った。茨木君は途々腰に挟んだ矢立から毛筆を取り出して、スケッチ
画帖に水墨の写生をされた。隼太郎は、近く南アルプスに登る計画があるので、足慣らし....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
ついた。こういう題もいいかと思う。しかし、ずっと前に同じような断片群にターナーの
画帖《がじょう》から借用した Liber Studiorum という名前をつけた....
「森の絵」より 著者:寺田寅彦
画だと云った。その頃田舎では石版刷の油画は珍しかったので、西洋画と云えば学校の臨
画帖より外には見たことのない眼に始めてこの油画を見た時の愉快な感じは忘られぬ。画....
「不良少年とキリスト」より 著者:坂口安吾
にサービスしていることは事実で、去年私のところへ金沢だかどこかの本屋のオヤジが、
画帖(だか、どうだか、中をあけてみなかったが、相当厚みのあるものであった)を送っ....
「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」より 著者:寺田寅彦
ぐるしい速度で変化しつつある事からも想像される。近頃某氏のために揮毫した野菜類の
画帖を見ると、それには従来の絵に見るような奔放なところは少しもなくて全部が大人し....
「帝展を見ざるの記」より 著者:寺田寅彦
もバナールな技巧で表現したというだけの無遠慮に大きな田園風俗画などや、一昔前の臨
画帖から取り出したような水彩画などが保存されている事である。 そうかと云って一....
「滝田哲太郎君」より 著者:芥川竜之介
田の諸氏に初めてお目にかかることが出来た。 ◇ 僕は又滝田君に
画帖などを示し、相変らず元気に話をした。 滝田さんよりも痩せていますか?」とい....
「書籍の風俗」より 著者:恩地孝四郎
本にも之が用いられるが、木に竹をついだ感じでおちつけない。 折本仕立に至っては
画帖、書帖の類の外は殆どないといってもいい位だ。であるから、この記述では和本仕立....
「食堂」より 著者:島崎藤村
って、ただ礎ばかりがそこに残っていた。香、扇子、筆墨、陶器、いろいろな種類の紙、
画帖、書籍などから、加工した宝石のようなものまで、すべて支那産の品物が取りそろえ....
「浮世絵画家の肉筆」より 著者:上村松園
浮世絵画家の肉筆というものは、錦絵とはちがった別の味わいがあるものですが、こんど蒐集陳列されたものは、屏風、掛物、巻、
画帖など種々な形のものがあって、しかも何しろ二百点ばかりもあったろうと思いますか....
「少年の食物」より 著者:木村荘八
に立っている図を思い出します。それは錦絵の三枚続きを沢山裏表に貼り込んだ、四冊の
画帖の中にあるものでしたが、主に芝居絵であった。時々、戦争絵が出て来て、しげしげ....