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「画廊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

画廊の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
識別はほとんど明瞭につくはずであるから、それには一顧する価値もなかった。法水は、画廊の両壁を観賞してゆくような足取りで、ゆったり歩を運んでいたが、その背後から検....
きりぎりす」より 著者:太宰治
困るね、と、しんから不機嫌に、私におこごとを言うので、私は、げっそり致しました。画廊へ、お金を受取りにおいでになれば、三日目くらいにお帰りになりますが、そんな時....
柿の種」より 著者:寺田寅彦
のであった。(昭和五年十一月、渋柿) 夏目先生が洋行から帰ったときに、あちらの画廊の有名な絵の写真を見せられた。 そうして、この中で二、三枚好きなのを取れ、....
丸善と三越」より 著者:寺田寅彦
が多く耳にしたような著名な作家の名前はここではあまり目に立たない。ちょうど西洋の画廊で古い絵ばかり見て、日本へ帰って始めてキュービストやフュチュリストを見せられ....
火事教育」より 著者:寺田寅彦
階に開催されたソビエトロシア印刷芸術展覧会というのをのぞいて見た。かの国の有名な画廊にある名画の複製や、アラビアンナイトとデカメロンの豪華版や、愛書家の涎を流し....
ケーテ・コルヴィッツの画業」より 著者:宮本百合子
う。 ケーテ・コルヴィッツの死がつたえられるとニューヨークのセント・エチェンヌ画廊で、ケーテの追悼展覧会が開かれた。そこでケーテの未発表の木版画(一九三四―三....
大和路・信濃路」より 著者:堀辰雄
の倉敷という小さな町まで五時間もかかって往って、やっとそこの美術館にたどりつき、画廊にはいるなり、すぐエル・グレコの絵に近づいて見ると、それは思ったより小さなも....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
されているので、その根本的な現実の姿として面白い。ブリューゲルの絵を、ベルリンの画廊で見て、あの時代の画家の中では目について離れない、その画家が語られているのも....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
(一)銀座の亀屋の二階にこれ迄商品がつまっていたのが空っぽになりました。あとを画廊にしました。 窓が小さくて光線が不十分です。そこで、正夢さんの箇展がありま....
異質触媒作用」より 著者:寺田寅彦
能な最も美しい色彩で描き出されていた。到る処に穂芒が銀燭のごとく灯ってこの天然の画廊を点綴していた。 東京へ近よるに従って東京の匂いがだんだんに濃厚になるのが....
電車と風呂」より 著者:寺田寅彦
X君とZ君だけは自分の大浴場説に賛成した。しかし浴場に附属した礼拝堂と図書館と画廊と音楽堂と運動場の建築が必要であると云って、それで三人でこの仮想的浴場のプラ....
女心の強ければ」より 著者:豊島与志雄
とすれば……。靴店に見立てたっていい。」 「まあ、失礼ね。それより、袋物の店か、画廊……。」 「鞄の店は、どうです。しかし、この鞄、小さいくせにずいぶん重いなあ....
あなたも私も」より 著者:久生十蘭
「ないはずよ、捜さないんですもの……天気のいい日は、公園のベンチで、雨の日は、画廊で絵を見たり……」 シヅは、うれしそうに手を打ちあわした。 「いいわねえ…....
わが寄席青春録」より 著者:正岡容
ちに私は小説「圓朝」へ写した。 ここにいるうちに前年面識のあった大阪島の内柳屋画廊の女店員でAという娘と文通しだし、家庭生活に絶望していた私は、西下して忍び逢....
世界漫遊」より 著者:ダビットヤーコプ・ユリウス
ていた。またある時は、平生|活人画以上の面白味は解せないくせに、歴代の名作のある画廊を経営していた。一体どうしてこんな事件に続々関係するかと云うに、それはこうで....