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画才
「画才〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
画才の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人間失格」より 著者:太宰治
ブサンがちらついて来て、ああ、あの絵をこのひとに見せてやりたい、そうして、自分の
画才を信じさせたい、という焦燥《しょうそう》にもだえるのでした。 「ふふ、どうだ....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
情な男だと思ったから泥だらけの手で君の写生帖を引き裂いてしまった」
「僕の有望な
画才が頓挫《とんざ》して一向《いっこう》振わなくなったのも全くあの時からだ。君に....
「え゛りと・え゛りたす」より 著者:辻潤
かれるか賢明な御仁に伺いたい位なものでありやす。 幸い私と同行する息子は多少の
画才があるので、向うへ行ってまかりまちがえば画描き(になられてはオヤジは実は閉口....
「ケーテ・コルヴィッツの画業」より 著者:宮本百合子
ルヴィッツの存在はドイツの誇りであるばかりでなく、その生涯と労作とは、決してただ
画才の豊かであった一人の婦人画家としての物語に尽しきれない。ケーテは何かの意味で....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
探幽と松平伊豆 少年少女のために 探幽は名画家の多い狩野家でも、とりわけ
画才が秀れているので聞えていた人でした。 この探幽があるとき松平伊豆守信綱に招....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
絵としては面白くも何んともないものしか描く事の出来ない人もある。あるいは驚くべき
画才を充分持ちながら別段自分が絵が好きでもないためについ実業家や医者となって一生....
「駅夫日記」より 著者:白柳秀湖
の名手となることだろうと、さる先輩は嘆賞した。けれどもこの人の欠点をいえばあまり
画才に依頼しすぎて技術の修練をおろそかにするところにある。近ごろ大槻はある連中と....
「郷愁の詩人 与謝蕪村」より 著者:萩原朔太郎
橋なくて日暮れんとする春の水 こうした春の郊外野景を描くことで、蕪村は特殊の
画才と詩情とを有している。次の句もまたこれと同題同趣である。 春風や堤《つつみ》....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
ていたと見えて、椿岳の生家にもその本家にも画人があったそうだ。椿岳も児供の時から
画才があって、十二、三歳の頃に描いた襖画が今でも川越の家に残ってるそうだが、どん....
「古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
と同じように、写実的な、清らかな、かなり精練されない所もある芸術だったとすると、
画才のある素人にはわりにまねやすかったであろうと思われる。専門の画家ならば、あの....