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画本
「画本〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
画本の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「少年」より 著者:芥川竜之介
国語の授業料の代りに信仰を売ることを勧《すす》めるのである。殊に少年や少女などに
画本《えほん》や玩具《がんぐ》を与える傍ら、ひそかに彼等の魂を天国へ誘拐しようと....
「檸檬」より 著者:梶井基次郎
った。憂鬱が立て罩《こ》めて来る、私は歩き廻った疲労が出て来たのだと思った。私は
画本の棚の前へ行ってみた。画集の重たいのを取り出すのさえ常に増して力が要るな! ....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
かどこかにいた柳派の「五りん」のお上さんだった。僕はこの「お市さん」にいろいろの
画本や玩具などを貰った。その中でも僕を喜ばせたのは大きい剥製の雉である。 僕は....
「黴」より 著者:徳田秋声
年時代に、ふと暗い物置のなかの、黴くさい長持の抽斗の底から見つけたことのある古い
画本のことを思い出して、母親に訊ねるともなしに言い出した。その画が擬いもない歌麿....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
興な此十七の青年と、著者の家族は大分懇意になった。角谷は自分の巾着から女児に鼠の
画本など買って来た。一度日本橋で、著者の家族三人、電車満員で困って居ると、折から....
「日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
現であるということである。西洋の画家が比較的近年になって、むしろこうした絵画に絵
画本来の使命があるということを発見するようになったのは、従来の客観的分析的絵画が....
「小景」より 著者:宮本百合子
が、どんなにその唇の隅で震えているか、私は目で見た。 背の低い私にかがみ込んで
画本を示した彼女の眼が、どんなに飢えた、求める、人間ばなれのした光をもって私の瞳....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ツとグロッスなどの特輯をやるのですって。マズレールの人の一生という極めて面白い版
画本があります、それから『都会』という大きい本も。 同じこの雑誌に藤島武二の絵....
「文化祭」より 著者:坂口安吾
ね」 意外また意外。いともアッサリとひきうけた。 当日から信二の家が文化祭企
画本部になって、青年団の幹事連中が集合する。外れても自分の損にはならないようだか....
「ばけものばなし」より 著者:岸田劉生
でもすると、もう完全にその人は自己催眠に陥る、すると、かねて人に聞いたり、または
画本などで見ていた、狐に化かされた男女のいろいろな狂態が頭に浮ぶ、常は忘れていた....
「平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
手広い部屋があって、壁に「蘊藉詩情水雪椀《おんしゃしじょうすいせつのわん》、高間
画本水雲郷《こうかんのがほんすいうんのきょう》」と書いた聯が二つ懸かっている。 ....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
法 中川「あるともあるともまだ沢山ある。子供を育てるには翫具《おもちゃ》の種類
画本の良否行儀作法の仕込方《しこみかた》読書や習字の稽古《けいこ》なんぞと必要な....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
をも知ることができないのは誠に致し方がない。そういう中でも衣と住とは、偶然に絵巻
画本の隅に写生かと思うようなものが見えるが、筆つきが簡素であるために材料までは確....