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「画然〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

画然の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
まで来れば、恐怖とか厭悪とかいう、感情などは既に通り越していて、まず一枚の、密飾画然とした神話風景といった方が、適切であるかも知れない。 扉の右手には、朱丹・....
石狩川」より 著者:本庄陸男
の交流がかつて無かったのだ。むしろ全然異った方法で生きていた。動かない制度の下に画然と区分され、そうして何代となく重ねた。彼らは、それぞれ別の世界の奇異な人間に....
自然界の縞模様」より 著者:寺田寅彦
、ダルトン方則で、単に普通の指数曲線的垂直分布を示すはずのが、事実はこれに反して画然たる数個の段階に分かれるのである。仮定の抜けている理論の無価値なことを示す適....
俳諧の本質的概論」より 著者:寺田寅彦
句はもちろん各種の歌謡民謡にまでも瀰漫している。この大きな体系の中に古今を通じて画然と一つの大きな線を引いているものが三十一字の短歌である。その線の途中から枝分....
作家の経験」より 著者:宮本百合子
ロレタリア文学運動のあったころ、同伴者作家という表現があった。プロレタリア文学の画然たる主流に流れ入ることはしないが、ブルジョア文学の領域にありつつ進歩性をもつ....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
しむべき卒業式か、告別の歌をうたうとともに同じ巣のはとやすずめは西と東、上と下へ画然とわかれた。 親のある者、金のある者はなお学府の階段をよじ登って高等へ進み....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
政党の与太お喋りは、まず放送に適する。だがこの政見的お喋りと政治的見解との間には画然と引かねばならぬ境界の一線がある、ということが分析されるに至ったのである。之....
風景」より 著者:豊島与志雄
しかない頭脳もあろう。君の頭の中には幾つの抽出があるか?――無数の抽出があって、画然と整理されてる頭脳、それは驚嘆に価いする。 斯かる頭脳の運行のなかでは、恐....