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画竜
「画竜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
画竜の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「思い出す事など」より 著者:夏目漱石
嬉しさの程度を料《はか》り得ぬと云う方がむしろ適当かも知れぬ。それであればこそ、
画竜点睛《がりゅうてんせい》とも云うべき肝心《かんじん》の刹那《せつな》の表情が....
「手紙」より 著者:夏目漱石
の目の前に現われるまで引きずっていった。ところがこの好奇心が遺憾なく満足されべき
画竜点睛《がりょうてんせい》の名前までいよいよ読み進んだ時、自分は突然驚いた。名....
「映画雑感(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
のクローズアップにはこの映画に限らず頭の上をはう蠅が写っている。この蠅がいわゆる
画竜点睛の役目をつとめる。これを見ることによってわれわれは百度の気温と強烈な体臭....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
だ似、左右の眼カメレオン同前別々に動く。このもの海藻や珊瑚類に、尾を捲き付くる体
画竜のごとく性至って子を愛し、雄の尾の裏または腹下に卵を懐《だ》く嚢《ふくろ》ま....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
しただろうと言われた。実際鳥と爬虫とその足跡分別しがたいもの多く、『五雑俎』九の
画竜三停九似の説にも、爪鷹に似るとあり。『山海経《せんがいきょう》』の図などに見....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
いう外国精神から「構成」されているとすれば遺憾に耐えない。
高須氏はそこで、「
画竜点睛」のために、「日本国体に就いての自覚」を持ち出す。なぜ之が一等先に出て来....
「魔都」より 著者:久生十蘭
の灯影が一つ二つ樹の間を通して仄見えるのは、この際背景としてまことに適切、まさに
画竜点睛の趣きがあるのである。日ごろでさえも浮世の風があまり露骨には吹きつけぬ界....
「小説 円朝」より 著者:正岡容
は、これまた適当に赤を混ぜることだ。そのとき各々の人たちの芸はそれぞれ皆はじめて
画竜点睛、ポッカリと江戸紫の花咲きそめることだろう。 とするとどうだ、この私は....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
、「奈に」と云うことが一層大切です。
わたくしはその間に世界の一部をさまよって、
画竜の睛の一点を見出しましょう。そうすれば、
大目的が達せられたと云うものです。....