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画集
「画集〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
画集の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十円札」より 著者:芥川竜之介
軒燈《けんとう》を出した、人出入の少い土蔵造《どぞうづく》りの家《うち》へ大きい
画集などを預けることにした。が、前借の見込みも絶え、父母兄弟とも喧嘩《けんか》を....
「夢」より 著者:芥川竜之介
したりした。
彼女の帰ってしまった後、わたしは薄暗い電燈の下に大きいゴオガンの
画集をひろげ、一枚ずつタイテイの画を眺めて行った。そのうちにふと気づいて見ると、....
「檸檬」より 著者:梶井基次郎
て来る、私は歩き廻った疲労が出て来たのだと思った。私は画本の棚の前へ行ってみた。
画集の重たいのを取り出すのさえ常に増して力が要るな! と思った。しかし私は一冊ず....
「新生」より 著者:島崎藤村
を始めたことだけを感じていた。
旅から岸本が持って来た書籍の中には、ロセッチの
画集も入っていた。それは彼が巴里の下宿に居た頃、ルュキサンブウルの公園の近くにあ....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
ことだ。帝都に百万人のファンがあるというのも無理がなかった。一郎はいつか外国の名
画集を繙いていたことがあったが、その中にレオン・ペラウルの描いた「車に乗れるヴィ....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
のを買い歩いた。 たとえばかれは十冊ぞろいの名作小説文庫を買った。また愛曲集と
画集を買った。それから工学講義録二十四冊ぞろいも買った。これらは艇内にとじこめら....
「すり替え怪画」より 著者:海野十三
もの」 伯爵は、椅子から立って書棚のところへ行き、それからドイツで印刷された名
画集の大きな本を抱えて戻ってきた。椅子の上で、そのページを繰った。セザンヌの「カ....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
。 初学の人たちがその考えだけは立派な芸術的な考えを以って、いろいろの展覧会や
画集において見た処のマチスやルオーやピカソ的素描を、直ちに石膏や人体に向って試み....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
とは残念な職業である。まず個展でも開いた節モーニングか何かで会場へ立って、自分の
画集へサインでもさせていただく位ではまだ淋し過ぎはしないか。 (「文芸春秋」昭和....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
があったのでそれを引きぬいた、それでやめにしようと思ったがこのときかの女は現代名
画集というのを見た、それは叢書の第一巻でかの女がつねにほしいほしいと思っていたの....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
変りのない、目鼻のある歯車ばかり並べていた。(それは或|独逸人の集めた精神病者の
画集だった)僕はいつか憂鬱の中に反抗的精神の起るのを感じ、やぶれかぶれになった賭....
「戦後新人論」より 著者:坂口安吾
別に、生活する人間は、生活する芸術と直結しているものである。 漫画の隆盛は、漫
画集団の組織の良さにも一部の理由はあろうが、要は個々の漫画家が、それぞれアイデヤ....
「紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
ォーブス氏の寄贈になるものであった。 で、そのうちの一冊は、書名を『捕鯨行銅版
画集、|付記、捕鯨略史』という、一八六六年の版、ジェー・アール・ブラウンという人....
「この握りめし」より 著者:岸田国士
声が、 「おはいんなさい。どんなご用ですか」 見ると、岡本は、腹這いになつて、
画集のようなものをひろげ、長い髪の毛の間からモウモウと煙草の煙を立ち昇らせていた....
「魯迅さん」より 著者:内山完造
いうのを作っていた。その中の数人は殺されている。魯迅はドイツのコーロウィッチの版
画集を取りよせて、複製を上海で自分で作って、人々が版画に興味をもつようにした。み....