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画題
「画題〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
画題の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人間失格」より 著者:太宰治
》だ」 「ハチ?」 「牡丹《ぼたん》に、……蟻《あり》か?」 「なあんだ、それは
画題《モチイフ》だ。ごまかしちゃいけない」 「わかった! 花にむら雲、……」 「....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
等は想像の清新を全く破壊するものと考えられていた。このゆえに人物よりも山水花鳥を
画題として好んで用いるようになった。人物は見る人みずからの姿として現われているの....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
のときには、こういう絵のような風情はめずらしくなかった。絵としてはもちろん月並の
画題でもあろうが、さて実際にそういう風情をみせられると、決して悪くは感じない。ま....
「画の悲み」より 著者:国木田独歩
もりで画紙一枚に大きく馬の頭を書いた。馬の顔を斜に見た処で、無論少年の手には余る
画題であるのを、自分はこの一挙に由て是非志村に打勝うという意気込だから一生懸命、....
「駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
いる。又在来の日本画家は一つ粉本を常に写し直している。梅花書屋だの雨後山水だのと
画題までもチャンと定まっておる。印刷する代りに筆で描いているようなものだ。同じ精....
「小春」より 著者:国木田独歩
なった。小山は口笛を吹きながら描いている。自分は思った、むしろこの二人が意味ある
画題ではないかと。 (明治三十三年十一月作)....
「朝顔日記の深雪と淀君」より 著者:上村松園
くともせめて不快でない程度に向って欲しいものだと思います。 画家が描こうとする
画題を他から限定される性質のものでないことはいうまでもありませぬから、ある場合に....
「作画について」より 著者:上村松園
風の影響に強く支配されていたりして、いろいろと変遷してきたものです。 ですから
画題も明治二十八年第四回内国博出品の「清少納言」や、その後の「義貞勾当内侍を視る....
「髷」より 著者:上村松園
つもるにしたがって女の髷というものに興味を深くもつようになった。 ひとつは私の
画題の十中の八、九までが美人画であったために、女と髷の不可分の関係にあった故でも....
「余齢初旅」より 著者:上村松園
どまるで仙境に遊ぶ心持ちがされた。風景専門の人がいたら垂涎されるに違いない、いい
画題がいくらも見あたった。 蘇州の情緒 それから蘇州へ行った。....
「虹と感興」より 著者:上村松園
うそろそろ仕上りに近づいております。 これは東京某家へ納まるものです。もちろん
画題のことなどは殆ど私まかせのものですが、私も何か変った図を捉えたいと思いまして....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
で焼けてしまったろう。 椿岳は晩年には『徒然草』を好んで、しばしば『徒然草』を
画題とした。堀田伯爵のために描いた『徒然草』の貼交ぜ屏風一双は椿岳晩年の作として....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
ではない。早川の水が堰かれて淵を成すところ、激して飛瀑を成すところ、いずれもよき
画題である。長い釣橋を右に見てそれを渡らずに七、八丁もゆくと、黒い黒い杉の森が見....
「芙蓉の花にも似た美しい楊貴妃を」より 著者:上村松園
…それも近頃取りかかったばかりで明日辺りから墨を当てようかというところなのです。
画題は〈楊貴妃〉それもあの湯上りの美しい肌を柔らかな羅に包んで勾欄に凭れながら夢....