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「畏まり〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

畏まりの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
爬虫館事件」より 著者:海野十三
の手でも確かに目は醍る。…… 「十分間お待ちねがうように申上げて呉れ」 「はッ。畏まりました」 須永はチョコレートの兵隊のように、わざと四角ばって、帆村の寝室....
死の快走船」より 著者:大阪圭吉
」 「ああ書斎でございますか?」 と夫人は一寸躊躇の色を見せたが、直ぐに、 「畏まりました」 そう云って奥へはいって行った。が、間もなく戻って来ると、小さな....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
目、そうしてうしろのお小姓は、飾り仕立てのお佩刀を、これまた恭しく捧持して神妙に畏まり、その物々しさ大仰さ、物におどろかない退屈男も、思わず目をそば立てました。....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
下に従者が居るから小包を持って来いと云えば分るから、然う云ってくれ」 下婢「はい畏まりました」 とん/\/\と階下へ下りまして、 下婢「あの、お供さん、旦那が....
名人長二」より 著者:三遊亭円朝
三重と用箪笥を親方に願いたい、何卒心懸けて木の良いのを見付けてください」 長「畏まりましたが、先達て職人の兼という奴が、鑿で足の拇指を突切った傷が破傷風にでも....
梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
「重々|難有御言葉。何分老年と申し覚束なき事に存候。しかし御方様よりの仰せに付、畏まり奉る。まことに身に余る面目。老体を顧ず滞京、千代造稽古の儀|御請申上候」 ....
天守物語」より 著者:泉鏡花
に見せるものがある。――桔梗さん。 桔梗 はい。 夫人 あれを、ちょっと。 桔梗畏まりました。(立つ。) 朱の盤 (不意に)や、姥殿、獅子のお頭に見惚れまい。尾....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
うか。苦しいだろうが、大いに頑張ってくれ。なにか見えたらすぐ知らせよ」 「はっ、畏まりました」 それから十分ほど過ぎた。 雨脚が急に衰え、雲が高くなったよう....
松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
「じゃア斯うしよう、お参りをして来るからそれ迄に取替えて置いてお呉れ」 婆「はい畏まりました」 と婆は金を受取り珠数を渡します。馬作は珠数を首に掛け、 馬「そ....
照葉狂言」より 著者:泉鏡花
莞爾して、 「さようでございますね。」 「ほんとうにお聞き、真面目でさ。」 「畏まりました。」 「そら、そうだから不可いよ。姉さん、姉さんというものはね、年の....
後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
あるから、内々にて蟠龍軒と申す者の素性及び行状を吟味いたすよう取計らえ」 喜「畏まりました」 それから段々蟠龍軒の身の上を取調べますると、法外な悪党という事....
紅白縮緬組」より 著者:国枝史郎
にならぬよう、それとなく身分を明かすがよいわい」優しくこういう声がした。 「は、畏まりましてござります――これこれ鹿間紋十郎とやら、それでは身分を明かせて取らせ....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
に、病人は繰り返し私に頼む頼むと、いいおりますので、私も、病人の心を察し、快く、畏まりました。御心配のないようにといい慰めている中に、ついに病人はそのまま気息を....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
して置く。すると、また呼び出される。今度は別の男が行く。同じことを注意されると、畏まりましたで引き退る。また呼ばれるとまた別の男が出る。その不得要領の中に縁日は....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
ながらコソ/\話をして、その侍が先へ帰っちまってから飯を食ってサ、若衆遣れ、へえ畏まりましたッてんで、ヒョロ/\担いで永代橋を渡って、仙台河岸の手前の佐賀町から....