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「畏服〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

畏服の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
とはまさにこれです。その力量を信ずることだれよりも厚い名宰相伊豆守と、その明知に畏服《いふく》することだれにもまさる名人右門とのやりとりは、意気も器量もぴたりと....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
》で、ことに実業界などでは、どこに、だれが何をしているか一向知らん。知っても尊敬畏服の念は毫《ごう》も起らんのである。鼻子の方では天《あめ》が下《した》の一隅に....
あられ笹」より 著者:宮本百合子
どこか共通したものがあるように思う。大観、栖鳳と云えば、ああ、と大家たることへの畏服を用意している人々が、必ずしも絵画を理解しているとは云えないのと同じである。....
」より 著者:鷹野つぎ
。私は後に一年も経てから嵐に襲われ狂う空の叫びも知ったが、その日はただ唖然とし、畏服してその怒りの鎮まるのを、今か今かと待つばかりであった。中庭の樹々は一吹毎に....
雪たたき」より 著者:幸田露伴
とが朧気に解って来た。しかし自分達が何様扱われるかは更に測り知られぬので、二人は畏服の念の増すに連れ、愈々底の無い恐怖に陥った。 男はおもむろに室の四方を看ま....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
応に義侠らしいこともする。この界隈《かいわい》では厄介者視しているものが半分と、畏服《いふく》しているものが半分という勢力であることもすぐにわかりました。 そ....
科学批判の課題」より 著者:三木清
形態を運動の流れにおいて、それ故にまたその暫時的な方面から把握し、何物によっても畏服せしめられず、その本質上批判的であり、革命的であるから***。」自然について....
「自然」を深めよ」より 著者:和辻哲郎
さをもって我々の内にわだかまっている。それは恐らく自己の人格を圧倒する力に対して畏服しないではいられない衝動にもとづくものであろう。同時にまたそれは我々の内のか....
三国志」より 著者:吉川英治
見せながら、 「しかもなお、そういう未開の夷族をして、王化の徳を知らしめ、心から畏服せしめるには、如何にせばよいと思う?」 「難中の難事たる所以は実にそこにあり....
三国志」より 著者:吉川英治
来たところで、とうてい、間にあうわけはなかったのである。 「丞相の神算は、つねに畏服しているところですが、かかる電撃的な行動は、われらも初めて見るところでした」....