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「留る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

留るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
がお出掛けに違いない。昨日東京から帰った筈。それ、衣更えの姿を見よ、と小橋の上で留るやら、旦那を送り出して引込だばかりの奥から、わざわざ駈出すやら、刎釣瓶の手を....
「応仁の乱」より 著者:菊池寛
地方の豪族に身を寄せたり、自ら領地に帰って農民に伍して生計を立てたりして、京都に留る者は殆んど無かった。 其の頃ある公卿に謁せんとした所、夏装束にて恥しければ....
「血の文字」より 著者:黒岩涙香
年｜生延るとも是等の事を忘る可くも非ず、余は真に此時まで斯く仔細に看て仔細に心に留る事の出来ようとは自ら思いも寄らざりき、不意の事柄にて不意に此時現れたる能力な....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
来ないほどに蹂躙してしまう。そうする方が、味方の損害は、極めて微々たる程度に喰い留ることが出来る。戦争を行って、しかも戦後に兵力のうえで依然として世界を睨みつけ....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
ゃわい。 晃 どこのものでも差支えん、百合は来たいから一所に来る……留りたければ留るんだ。それ見ろ、萩原に縋って離れやせん。（微笑して）置いて行けば百合は死のう....
「湯島の境内」より 著者:泉鏡花
場。 ※｜往来のなきを幸に、人目を忍び彳みて、 仮色使の退場する時、早瀬お蔦と立留る。 お蔦 貴方……貴方。 早瀬 ああ。（と驚いたように返事する。） お蔦 い....
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
体一面に血が流れた時は、……私、その、たらたら流れて胸から乳から伝うのが、渇きの留るほど嬉しかった。莞爾莞爾したわ。何とも言えない可い心持だったんですよ。お前さ....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
度｜屈腰になって、静と火薬庫の方へ通抜けて、隣邸の冠木門を覗く梅ヶ枝の影に縋って留ると、件の出窓に、鼻の下を伸して立ったが、眉をくしゃくしゃと目を瞑って、首を振....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
ら戻腕車、店さきを通りかかって、軒にはたはたと鳴る旗に、フト楫を持ったまま仰いで留る。 「車夫。」 「はい。」と媚しい声、婦人が、看板をつけたのであった、古市組....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
が、上からか下からか、小松原の目に、婦の色ある衣の裙が見えて、傍に来て、しっとり留る。…… 「奥さん。」 と、我知らず叫んだが、はっと気が附いても枕はしていず....
「多神教」より 著者:泉鏡花
う存じあげます。 媛神 森の中でも、この場でも、私に頼むのは同じ事。それとも思い留るのかい。 お沢 いいえ、私の生命をめされましても、一念だけは、あの一念だけは....
「悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
んから、船中では有の実でも噛りましょう。食いさしを川の中へ捨てると、蝕歯の痛みが留る呪法でね」 一番酔っているだけに、一番又能く喋っていた。 「お客様、もう出....
「山吹」より 著者:泉鏡花
やや長き間。――衝と避けて、立離るる時、その石垣に立掛けたる人形つかいの傀儡目に留る。あやつりの竹の先に、白拍子の舞の姿、美しく※たけたり。夫人｜熟と視て立停る....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
ねばならず、裏は天地で間に合っても、裲襠の色は変えねばならず、茶は切れる、時計は留る、小間物屋は朝から来る、朋輩は落籍のがある、内証では小児が死ぬ、書記の内へ水....
「くぐつ名義考」より 著者:喜田貞吉
「天雲の向ふす極み、タニグクのさ渡る極み」、或いは「タニグクのさ渡る極み、潮沫の留る限り」、或いは「タニククのさ渡る極み、かへら（櫂歟）の通ふ極み」、或いは「山....