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留別
「留別〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
留別の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「明暗」より 著者:夏目漱石
の細君にもまだ通じていないよ。だから君の今夕《こんゆう》の好意に対して、僕はまた
留別《りゅうべつ》のために、それを説明して行こうてんだ。どうだい」
「よかろう」....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
そのうちに、父は県知事に昇って移転することになったので、内外の親戚らを招いて
留別の宴を開いた。その宴席で父は言った。 「およそ天下に吉だとか凶だとかいう事が....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
まま、オロオロと泣き出しました。 それから三日目、村人や教え子が寄り集まって、
留別と送別とを兼ねたお日待でしたが、いずれも事の急に驚いて、泣いていいか、笑って....
「空家」より 著者:宮崎湖処子
い来たりて燃しつけつ、早やポッポッと煙は昇れり、 この大仏川の磧は、この近郷の
留別場にしてかねてまた歓迎場なり、江戸詰めの武士も、笈《おい》を負いて上京する遊....
「中津留別の書」より 著者:福沢諭吉
中津
留別《なかつりゅうべつ》の書 人は万物の霊なりとは、ただ耳目鼻口手足をそなえ言....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
した。そうして或る路傍の一軒の西洋料理屋に上って西洋料理を食った。これは漱石氏が
留別の意味でしてくれた御馳走であった。その帰り道私は氏の誘うがままに連立ってその....
「日和下駄」より 著者:永井荷風
》一《ひと》ツ木《ぎ》の寓居に歿した。わたしは富士の眺望よりしてたまたま蘇山人が
留別の一句を想い惆悵《ちゅうちょう》としてその人を憶《おも》うて止《や》まない。....
「長吏名称考」より 著者:喜田貞吉
である(「坊」という賤称の事は他日別に発表する予定)。 長吏の名義は徂徠の「南
留別志」に、張里の誤りなるべしとある。張里は馬医者の事だという。「燕石雑志」には....
「西航日録」より 著者:井上円了
汽笛の声は万歳の声にうずめられ、秋雨蕭々のうちに横浜に着す。ときに拙作二首あり。
留別 力学多年在帝都、始知碌碌読書愚、欲扶後進開文運、再上航西万里途。 (学問の....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
んが洋行なさると貴嬢《あなた》の御馳走を召上られないからといって今夜は御送別と御
留別《ごりゅうべつ》を兼ねた御会食ですね。オホホ、そうでございましょう、きっとそ....