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留守を預かる
「留守を預かる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
留守を預かるの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
が、しかし簡単とは言うものの、榊原大内記侯はともかくもお禄高十二万石の封主です。
留守を預かる番士の者も相当の数らしく、御門の厳重、お長屋の構え、なかなかに侮《あ....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
して、御僧は何者じゃ」 「当行学院御院主、昨秋|来関東|御巡錫中の故を以て、その
留守を預かる院代玄長と申す者じゃ。邪魔立て致すとは何を暴言申さるるか、霊地の庭先....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
た。 東征軍が出発した後の大坂は、あたかも大きな潮の引いたあとのようになった。
留守を預かる諸藩の人たちと、出征兵士のことを気づかう市民とだけがそのあとに残った....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の人たちは総出でその追捕方《ついほかた》に向っているために、家庭においては出陣の
留守を預かるような心持で、眠るものとては一人もありません。 少年たちも父兄のあ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
備わっているが、主人がいない。 主人のいない屋敷は荒れるにきまっている。たとい
留守を預かるほどの者が心がけがよくって、見苦しからぬよう手入れを怠《おこた》らぬ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
る上に、勤勉家でもあり、商売上手でもありなかなか繁昌したものです。 ところが、
留守を預かるそのお内儀《かみ》さんの心の中が穏かでありませんでした。 「うちの主....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ずにか、七人の異体の知れぬ豪傑のうちの一人が、総代|面《がお》に、 「しからば、
留守を預かるのは誰人《だれびと》だ、その責任者を出せ!」 「その留守番は、わたし....
「魔都」より 著者:久生十蘭
内が全部出払うようになったため、夕方から急に駆り出されて、五人の同僚とともに署の
留守を預かることになった。さて、一時四十分ごろになって、問題の拘留人が引っ立てら....
「棚田裁判長の怪死」より 著者:橘外男
帰ってきて、時代のついた屋敷の生活を楽しんでいるということだったのです。ですから
留守を預かる爺さんもいつ主人が帰ってもいいように年中掃除だけは怠りなくしていると....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
まいとは思ったが、中二階には、やはり阿波の家中に事情をもつお米を匿まっているし、
留守を預かる大事な女の本分をも顧みて、ジッとその狼藉にこらえていた。 「おばさん....