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略する
「略する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
略するの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
名の起りに就いてはいろいろの説もあるが、そんな考証はこの物語には必要がないから省
略することにする。岩下左内という奥州浪人は、四、五年前からここに稽古所を開いて、....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
対する陸上の防禦は比較的容易である。大艦隊をもってしても、時代遅れの海岸要塞を攻
略することの不可能であった歴史が多い。しかも海上から陸上を攻撃し得る範囲は極めて....
「演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
ものはないのであるからテストは最小限度にとどめ、でき得るならばまったくテストを省
略するように工夫すべきである。 ○演出者は演技指導中はできるだけ俳優の神経を傷つ....
「地獄街道」より 著者:海野十三
って発見された有名なる箱詰屍体事件の、その箱のことなのである。 細かいことは省
略するが、その三つの屍体はすべて此の貨物積置場に積まれてあったビール箱の中から発....
「田原坂合戦」より 著者:菊池寛
の兵を割いて四方から攻撃したので、この塁も陥り、ついに木葉を占領し、更に境木を攻
略するに至った。この様な山間の戦闘では、間道から敵の側面背面を、急襲するのが有利....
「長篠合戦」より 著者:菊池寛
まえ、三日の裡運を開かせ給うべし」と叫んで、礫にせられたのは、有名な話であるから
略する。 五月十八日、信長家康両旗の援軍三万八千、長篠の西方|設楽の高原に、山....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
うか。 壊滅一歩前 幕僚会議は、いよいよ熱心につづけられた。 日本を攻
略するについて、あらゆる場合が考えられ、その用意がなされていった。 太刀川は、....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
日本の読者に判りにくいかと思われる件だけに、あるいは多少の註解を加え、あるいは省
略するの程度にとどめて置いたのであるから、その長短は原文のままであると思ってもら....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
しながら待とうよ。」で、馬五郎がその縁類を訪れた。ここの辞儀挨拶は用がないから省
略する。どれ、連中に追つこうと、宿はずれへ急ぐと、長閑な霞のきれ間とも思われる、....
「炭焼長者譚」より 著者:喜田貞吉
れこの事は柳田君の炭焼長者譚中に必ず出る事と思うから、その物語の詳しい事はすべて
略するが、やはり黄金の中にいて黄金の貴きを知らず、縁あって都からさすろうて来た或....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
闘に参加し不名誉に終わった進撃に従軍した。それは侵略軍を撃退することのほうが、侵
略するよりもたやすいということをいまさら教えるものだった。幾隻かのスペインの船は....
「反キリスト教運動」より 著者:小川未明
リスト教同盟は「キリスト教は科学の信仰を阻止し、資本主義の手先になって、他国を侵
略する」ということが、その宣言の一つである。私は原始キリスト教の精神というものが....
「エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
が出来る。この事は別項「特殊部落の人口増殖」の編中に詳説しておいたから、ここには
略するが、要するに、彼らがもと数に於いて甚だ少いものであった事は疑いを容れない。....
「エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
その出所いかなる人であっても。これらの経緯は、別項「青屋考」中に詳説して、ここに
略するが、要するに、彼らは、単に職業上の誤解から、その仲間にされたものとの事を疑....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
努力する。敵の要塞に対してはその守備兵を他に牽制し、要すれば正攻法に依りこれを攻
略する。作戦路上にある要塞を放置して遠く作戦を為す事はほとんど不可能とせられた。....