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「番上〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

番上の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
羅生門」より 著者:芥川竜之介
、鴉の糞《ふん》が、点々と白くこびりついているのが見える。下人は七段ある石段の一番上の段に、洗いざらした紺の襖《あお》の尻を据えて、右の頬に出来た、大きな面皰《....
星座」より 著者:有島武郎
のだ。縄が動くにつれて歯車はきりきりと低い音を立てて廻る。 左の足先は階子の一番上のおどり段に頼んだが、右の足は宙に浮かしているよりしようがなかった。その不安....
国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
扉を押して入って行った。そこで紳士は直ぐ左手の壁にかかっている沢山の名札の中で一番上の列の一番端にかかっていた「研究所長|鬼村正彦」と書いた赤い文字のある札を手....
春昼」より 著者:泉鏡花
気で、粋な後姿を見送っていたものと見えますよ。 (やあ、)と言って、十二、三の一番上の児が、駈けて返って、橋の上へ落して行った白い手巾を拾ったのを、懐中へ突込ん....
少年探偵長」より 著者:海野十三
鼻紙に包んだ。その包を、穴の中に入れた。それから、土をどんどんかぶせた。そして一番上に弁当箱ほどの丸い石を置き、それからまわりを固く踏みかためた。 「まあ、一時....
怪星ガン」より 著者:海野十三
ッド博士をまん中にした幹部会議の席にまでもちこまれた。 三人の使者のなかで、一番上席のロバート大佐が、ギンネコ号に使いにいったけっかわかったことについて、一通....
海底都市」より 著者:海野十三
第一水がなくて土と岩石《がんせき》ばかりです。だから魚はすめやしません。しかし一番上へ行けば、海の中が見えますから、魚も見えるわけです」 「なんだか君のいうこと....
海神別荘」より 著者:泉鏡花
か一人上って、双六の済む時分、ちょうど、この女は(姿見を見つつ)着くであろう。一番上りのものには、瑪瑙の莢に、紅宝玉の実を装った、あの造りものの吉祥果を遣る。絵....
怪塔王」より 著者:海野十三
見ていきました。 窓は手にとるようにはっきり見えました。するとどうでしょう。一番上の窓にはってある紫色のカーテンが、まん中からそーっと左右にひらかれるのが見え....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
られた。 机上には、十枚ばかりの同じ形の紙片が積みかさねてあった。艦長はその一番上の一枚に見入っているのだった。 「ふーむ、――」 軽い吐息が、洩れた。 ....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
、段々|勿体をつけて奥の方へ引込むな。」従って森の奥になる。「今度見つけた巣は一番上等だ。鷺の中でも貴婦人となると、産は雪の中らしい。人目を忍ぶんだな。産屋も奥....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
い巌の上に、水色のと、白衣のと、水紅色のと、西洋の婦人が三人。―― 白衣のが一番上に、水色のその肩が、水紅色のより少し高く、一段下に二人並んで、指を組んだり、....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
家庭的の理想境なのじゃ。』 『乙姫様と仰ッしゃると……。』 『それは竜宮界で一|番上の姫神様で、日本の昔の物語に豐玉姫とあるのがつまりその御方じゃ。神々のお好み....
作画について」より 著者:上村松園
謡の先生のお嬢さんや、女のお弟子さんたちをモデルに使いましたが、たね子を京都で一番上手な髪結さんのところへやって一番上品な文金高島田に結わせ、着物も嫁入りのとき....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
村さん、――そこに柿の樹がありましょう。」 八郎は流の窓から指して、 「あの一番上の枝に草鞋が一足ぶら下っていたんですよ。いつか私が来た時に、五月ですね。土地....