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「番人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

番人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
桃太郎」より 著者:芥川竜之介
も幸福に一生を送った訣《わけ》ではない。鬼の子供は一人前《いちにんまえ》になると番人の雉を噛《か》み殺した上、たちまち鬼が島へ逐電《ちくでん》した。のみならず鬼....
」より 著者:芥川竜之介
んのぼ》り急行列車が田端駅《たばたえき》附近の踏切《ふみきり》を通過する際、踏切番人の過失に依《よ》り、田端一二三会社員|柴山鉄太郎《しばやまてつたろう》の長男....
三つの宝」より 著者:芥川竜之介
のだとさ。 第二の農夫 おまけに欲の深い王様は、王女を人に盗まれないように、竜の番人を置いてあるそうだ。 主人 何、竜じゃない、兵隊だそうだ。 第一の農夫 わた....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
積された。後にはまた他の神々の神殿にも天文学者等が仕えるようになり、彼らは『夜の番人』として天界の現象を精確に観察しそれを記録する役目を務めた。彼らはちゃんとし....
耽溺」より 著者:岩野泡鳴
湯をあがってからも、必らず立ち話した。男は腰巻き一つで、うちわを使いながら、湯の番人の坐っている番台のふちに片手をかけて女に向うと、女はまた、どこで得たのか、白....
七宝の柱」より 著者:泉鏡花
、参詣の人を待って、はじめて扉を開く、すぐまたあとを鎖すのである。が、宝物庫には番人がいて、経蔵には、年紀の少い出家が、火の気もなしに一人|経机に対っていた。 ....
売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
で、芋虫ごろごろしていた処――事業の運動に外出がちの熊沢旦那が、お千さんの見張兼番人かたがた妾宅の方へ引取って置くのであるから、日蔭ものでもお千は御主人。このく....
開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
の蔭を失って、のちに古女房と二人、京橋三十間堀裏のバラック建のアパアトの小使、兼番人で佗しく住んだ。身辺の寒さ寂しさよ。……霜月末の風の夜や……破蒲団の置炬燵に....
」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
杖で撲たれたり、石を投付けられたりして、逃げなければならぬのであった。ある年の冬番人を置いてない明別荘の石段の上の方に居処を占めて、何の報酬も求めないで、番をし....
琵琶伝」より 著者:泉鏡花
衾をともにせざるのみならず、一たびも来りてその妻を見しことあらざる、孤屋に幽閉の番人として、この老夫をば択びたれ。お通は止むなく死力を出して、瞬時伝内とすまいし....
阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
て吹聴したもんだが、今度は決してそんなことはなかった。ひょっとすると、彼はお廟の番人に話したかもしれない、未荘のしきたりでは趙太爺と錢太爺ともう一人|秀才太爺が....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
これに聯関して起った事件は、一八二七年にファラデーの実験室に炉を造ったので、その番人に砲兵軍曹のアンデルソンという人を入れた事である。ガラスの研究が済んだ後も、....
春昼後刻」より 著者:泉鏡花
申しますとさ。この土手へ出ちゃ、何時までもこうしていますのに、唯いては、谷戸口の番人のようでおかしゅうござんすから、いつかッからはじめたんですわ。 大層評判が....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
像を建置せざるは、教育上の一大欠点といわざるべからず。 米国中の都府には、往々番人なくして新聞を街上に売るものあり。これを買う人は、まずその代価を銭箱の中に投....
罪人」より 著者:アルチバシェッフミハイル・ペトローヴィチ
。次の刹那には、足取り行儀好く、巡査が二人広間に這入って来て、それが戸の、左右に番人のように立ち留まった。 次に出たのが本人である。 一同の視線がこの一人の....