番付[語句情報] » 番付

「番付〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

番付の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
将軍」より 著者:芥川竜之介
。 将軍は今日も上機嫌《じょうきげん》だった。何か副官の一人と話しながら、時々番付を開いて見ている、――その眼にも始終日光のように、人懐《ひとなつ》こい微笑が....
土曜夫人」より 著者:織田作之助
やがてかずかずの偶然を呼んで、三十五歳の無名の青年実業家が、二十一年度の個人所得番付では、古い財閥の当主の上位を占めるという大きな偶然を作りだしたのだと、彼は思....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
もないのです。流連《いつづけ》大バカ、朝がえり小バカ、いきは昼間のないしょ遊びと番付はできていても、なにしろまだ五つといえば午前の八時なんだから、そんな時刻に大....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
者であったことになりますが、いずれにしてもその日お呼び出しにあずかった者どもは、番付面に名があるにはあっても、虫めがねで大きくしなければその存在がわからない、い....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
お許しがなくっちゃ、むやみと山門にこういう額は上げられねえんだ。相撲《すもう》の番付にしたら、りっぱな幕の内もまず前頭《まえがしら》五枚めあたりよ。これからもあ....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ましたが、だから右門は破牢罪人の禁獄中だった平牢へやって行くと、おりよくそこに牢番付きの下男が居合わしたものでしたから、さっそく問いを発しました。 「ゆうべの破....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
あるようじゃが、栄湖というのはあの四条派の久和島栄湖であろうな」 「へえい。新画番付では三役どころの画工だそうにござります」 「すると、相当な値ごろのものじゃな....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
御気象に渡らせられたところから、大名共の手土産高を丹念な表に作り、これを道中神妙番付と名づけ、上から下へずっと等級をつけておいて、兎角、音物献上品を出しおしみ勝....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ばかりは大入りですね。春の狂言なぞはどこもいっぱい。どれ――青山さんに、猿若町の番付をお目にかけて。」 相生町ではこの調子だ。 六月の江戸出府以来、四月近く....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
って行こうとは、彼には考えられもしなかった。 四 裁断申し渡し番付の写し 信濃国筑摩郡|神坂村平民 当時|水無神社宮司兼中講義 青山半蔵 その....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
隅《かたすみ》に引き込んでしまった。が幸いにも、芝居が始まった。 クリストフは番付を読んでいなかったし、またその名女優がどんな役をするか知りたくも思っていなか....
」より 著者:織田作之助
吃りの小唄ほどではなかったが、下手ではなかった。習いはじめて一年目には土地の天狗番付に針の先で書いたような字で名前が出て、間もなく登勢が女の子を生んだ時は、お、....
丹那山の怪」より 著者:江見水蔭
、それから地蔵前。法輪寺で昼食して、鎮守|八島神社に参詣した時に純之進は芝居の板番付が新しく奉納額として懸っているのを見出した。純之進は芝居が好きなので、武士な....
おせん」より 著者:邦枝完二
つか会って語る日もなく二|年は三|年三|年は五|年と、速くも月日は流れ流れて、辻番付の組合せに、振袖姿の生々しさは見るにしても、吉ちゃんおせんちゃんと、呼び交わ....
芝、麻布」より 著者:小山内薫
にうなされる。白い着物を着た怪しいものを見る。裏の土蔵の戸前に「乳房榎」の芝居の番付がはってあったのを誰かが見つけて、愈々騒ぎ出す。その内に、初めて来た若い魚屋....