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番地
「番地〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
番地の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「水の三日」より 著者:芥川竜之介
、とどきますまい」って、恐縮していたが、とうとうさじを投げて、なんとか町なんとか
番地平五郎殿と書いてしまった。あれでうまく、平五郎さんの家へとどいたら、いくら平....
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
私及私の妻のドッペルゲンゲルと申さなくてはなりません。私は当区――町――丁目――
番地居住、佐々木信一郎《ささきしんいちろう》と申すものでございます。年齢は三十五....
「或る女」より 著者:有島武郎
るの」
「えゝたまに」
「新聞の事を何かいって来たかい」
「なんにも」
「ここの
番地は知らせて上げて」
「いゝえ」
「なぜ」
「おねえ様の御迷惑になりはしないか....
「星座」より 著者:有島武郎
ないか。僕は熱があるようだから行かれないと思うから……おぬいさんが聞いたら千歳の
番地を知らせてやってくれたまえ、……聞かなかったらこっちからいうには及ばないぜ…....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
じゃ。 が、御存じない。いやこれは然もそう、深窓に姫御前とあろうお人の、他所の
番地をずがずがお弁別のないはその筈よ。 硫黄が島の僧都一人、縋る纜切れまして、....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
上杉先生の台町とは、山……一つ二つあなたなる大塚辻町に自炊して、長屋が五十七
番地、渠自ら思いついた、辻町はまずいい、はじめは五十七、いそなの磯菜。 「ヘン笑....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
新聞をひろげてみて次のような三面記事が出ていない日はほとんどあるまい。 水曜日から木曜日にかけての深更、某街四十
番地所在の家屋に住む者は連続的に二発放たれた銃声に夢を破られた。銃声の聞えたのは....
「母を尋ねて三千里」より 著者:アミーチスエドモンド・デ
と答えてくれました。 「ああ、ありがとう、奥さん」 マルコは叫びました。 「
番地を教えて下さいませんか。君、僕と一しょに来てくれない?」 マルコは熱心にい....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
なければならなかった。幸いにもミュースの入口から二・三軒先きにあるブランド町の二
番地に、ジョージ・リボーという人の店があった。文房具屋で、本や新聞も売るし、製本....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
。」 時々吸殻が呼吸をして、団扇が動くわ。 「構わず談じようじゃあねえか、十五
番地の差配さんだと、昔|気質だから可いんだけれども、町内の御差配はいけねえや。羽....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
も突抜けてそれッきり、どんぶり大川へでも落っこちたら、そこでぼんやり目を開けて一
番地獄の浄玻璃で、汝が面を見てくれましょうと思ったくらいでした。 すると、近間....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
したがね。」 「いいえね、……この春ごろでしたよ、ふいと店へ見えてね、兄さんの所
番地はッて聞いたんですの。何でも十何年ぶりとかで、この土地へ帰って来ましたってね....
「妖怪学一斑」より 著者:井上円了
大笑) それから私はなお、これに類似したものを収集せんがため、その暦の発行所の
番地を記し、その後ロンドンに至りその家をたずねましたところが、極めて片隅の場所に....
「活人形」より 著者:泉鏡花
に染みて、遠近の森の梢に並ぶ夥多寺院の甍は眩く輝きぬ。処は相州東鎌倉雪の下村……
番地の家は、昔|何某とかやいえりし大名|邸の旧跡なるを、今は赤城得三が住家とせり....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
は星がたくさんまたたいていた。仕事を選り好みするときではない。私は本所清水町十七
番地の桜井つけ物店で働かしてもらうことにした。 仕事というのは背中に桜の印のあ....