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「番数〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

番数の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
すが上覧相撲のありがたさには、だれも見苦しい物言いなぞをつける者はなくて、定めの番数は滞りなくとんとんと運び、いよいよ待たれた江戸錦と秀の浦の結び相撲にあいなり....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
斑らになった。その後見を勤める師匠の額にも玉の汗がころげていた。その混雑のうちに番数もだんだん進んで、夕の七ツ時(午後四時)を少し過ぎた頃に常磐津の「靭猿」の幕....
仮装人物」より 著者:徳田秋声
側の壁を背にして、清川と見知りの若い人の顔が見えたが、舞台では子供の踊りも、大分番数が進んだところであった。やがて瑠美子たちの愛らしい一組の新舞踊も済み、親たち....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
えかえり、当たった時には赤旗が揚がる。 鉦の音で引き退き法螺の音で新手が出る。番数次第に取り進んだ。 最後に現われた三人の射手は、印可を受けた高弟で、綿貫紋....
メーデーと婦人の生活」より 著者:宮本百合子
、その権利は示されていませんでした。その頃の日本の産業は幼稚であったばかりか、一番数の多かった紡績工場で、女工さんがどんなにひどい条件で働かされていたかというこ....
丹下左膳」より 著者:林不忘
社、獅子二かしら。法師武者とてよろいを着したる馬上の衆徒十騎。出し屋台、ねり物。番数四十六番。町かずおよそ百三十余町。一の鳥居のまえへ詰《つ》め、お通り筋は、星....
十一谷義三郎を語る」より 著者:豊島与志雄
たことがある。川端康成君、故直木三十五君なども、碁の仲間だったが、十一谷君と最も番数多く碁をうったのは、住所が近かったせいか、恐らく私であろう。十一谷君の碁は堅....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
問をならいに、えらくなるために。などでは答えにならぬと思ったのだ。がそのため私は番数が下った。 が考えて見れば、これが一生を通じての、私の思索と、世間の常識と....
想い出」より 著者:佐藤垢石
、引き続いて毎日出かけた。利根川式の鈎合わせで釣ると並んで釣っている誰よりも、一番数多く私に釣れた。深い場所では青お染、浅い場所では吉野が成績をあげたのである。....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
あります。 形彫根附といわれるのは、人物動物などを形のままに彫刻したもので、一番数が多いようです。饅頭根附といって、円形の扁平なものもあり、また吸殻あけといっ....
漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
取りとして御出が願われますまいか。その上高辻氏は何を稽古しているか分らず。小生の番数は御承知の通り。共通のものがなければ駄目故かたがた御足労を煩わし度と思います....
手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
な品物を持たなくなるに至るでありましょう。 概して言いますと、特色ある品物が一番数多く作られるのは農村で、山村これにつぎ漁村は割合に少いことが気附かれます。そ....
ああ東京は食い倒れ」より 著者:古川緑波
美味かったのは、何ういうものであろうか。 さて然し、戦後、食いもの屋の中で、一番数が多くなったのは――いいえ、食いもの屋全体の数が、戦前の一体、何倍になってい....
私本太平記」より 著者:吉川英治
れて来る注視は、やや離れた座席にある佐々木道誉と土岐左近の眼であった。 演技の番数は、佳境らしい。 いまも、喝采の波につれ、どっと笑いのしぶきが立つ。 弓....
耳香水」より 著者:大倉燁子
な金持なので、若い候補者が次ぎから次ぎと絶えないんです。そのために彼女の通信は一番数も多く、かさばってもいました。 K夫人はパリーの席に居りまして、京都と通信....