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番長
「番長〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
番長の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
を催促《さいそく》した。
「二人はまたもとのように、竹刀の先をすり合せました。一
番長い気合《きあい》のかけ合いはこの時だったかと覚えて居りまする。しかし数馬は相....
「無名作家の日記」より 著者:菊池寛
俺の前に積み上げた。 「百枚ぐらいのものなら、七つ八つありますよ。このうちで、一
番長いのは五百枚の長篇で、俺の少年時代の初恋を取り扱ったもので、幼稚でとても発表....
「船」より 著者:島崎藤村
れい》までも行った。支那の中で、一番気に入ったところは南京《ナンキン》だった。一
番長く居たところもあの旧《ふる》い都だった。 無器用なようで雅致のある支那風の....
「新生」より 著者:島崎藤村
へも入った。
「痛《いた》」
思わず岸本は声をあげて叫ぶこともあった。しかし一
番長そうに思われる細い金針《きんばり》が腰骨の両側あたりへ深く入って、ズキズキと....
「橇」より 著者:黒島伝治
貰いたくないと思った。彼は手綱を引いて馬を廻し、戦線から後方へ引き下った。彼が一
番長いこと将校をのせて、くたびれ儲けをした最後の男だった。兵タイをのせていた橇は....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
にも聞いて、ほぼ父のようすを知っていた。五人ある姉弟の中でも、彼女は父のそばに一
番長く暮らして見たし、父の感化を受けることも一番多かったから、父のさびしさも彼女....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
いは照らして、各々自家識見の象徴を示せるごとくに、 そういえば――影は尖って一
番長い、豆府屋の唐人笠も、この時その本領を発揮した。 余り随いて歩行いたのが疾....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
とよく病気をした。廊下続きのおはなれには、常に誰か兄弟が寐ていたけれど、私のは一
番長かったようだ。クリスマスの晩、ホテルの家族会へ、毎年招かれてゆくならわしにな....
「桐生通信」より 著者:坂口安吾
の人々は昔は何をたべていたろうと不思議に思った村々であった。このあたりの女中が一
番長くいつくというのはさもあろうと私も思った。 電話のかけ方も知らないし、ガス....
「光は影を」より 著者:岸田国士
あなたどこにいらしつたの?」 「僕か、僕は牡丹江からハイラルまでを転々とした。一
番長かつたのは、ナラムト、ソ連国境に近い……」 「知つてます。ナラムトから来るロ....
「放し鰻」より 著者:岡本綺堂
のである。かれは三十になるまで独身で、きざみ煙草の荷をかついで江戸市中の寺々や勤
番長屋を売り歩いているのであるから、その収入は知れたもので、このままでは鬢の白く....
「おせん」より 著者:邦枝完二
火事場の纏持のように、息せき切って駆け込んで来たのは、同じ町内に住む市村座の木戸
番長兵衛であった。 伝吉はぎょっとして、もう一|度長兵衛の顔を見直した。 「な....
「熊狩名人」より 著者:佐藤垢石
す。やはり、硬い骨で長さは三寸ほどあります。犬の交尾の時間を計ってみましたが、一
番長いので四十七分でありました。犬の親戚である狸の陰茎にも筋金が入っております。....
「チェーホフの短篇に就いて」より 著者:神西清
インテリ小説の伝統の中に見出されることは、更めて言うまでもなかろう。彼の作中で一
番長篇小説的な風格を帯びている『決闘』(一八九一年)などは、彼が事実この野心につ....
「放免考」より 著者:喜田貞吉
同 左近府生下毛野敦助 引馬の御廏舎人国次 同口取殿下右府生下毛野敦景 同 右
番長秦兼長 放免が衣服の制にかかわらぬのは、非人であるが故にとの説明であったが、....