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異同
「異同〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
異同の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
如何に努力しても、臆測することが出来ない。そして恐らくは誰も出来ないだろう。その
異同を見極めるだけにでも女性の中から天才の出現するのは最も望まるべきことだ。同じ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ず考究すべきことは、今考えている空間中の温度がその平均温度からいかなる程度までの
異同を示すかという全偏差の算定である。たとえば太陽の平均温度が一〇〇〇万度である....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
何となればその論拠において異なるところあればなり。このゆえに政論の種類を知りその
異同を弁ぜんと欲せば、まず政論の沿革変遷を通覧せざるべからず、いたずらにその名称....
「映画雑感(Ⅲ)」より 著者:寺田寅彦
いか。 一つには、小説と映画では相手にする大衆の素質、顧客の層序において若干の
異同のあることも事実であろう。しかしそれよりも大切なことは、映画の写し出す視覚的....
「観点と距離」より 著者:寺田寅彦
れに聯関して思い合わされることは、人の容貌の肖似ということについての人々の考えの
異同である。例えば、甲某の眼にはA某とB某とが、よく似ているように見える。 と....
「新たに法学部に入学された諸君へ」より 著者:末弘厳太郎
に疑いを挟むだけの力ができなければならない。いたずらに多数の本を読んで学者所説の
異同を知っただけでは、何の役にも立たない。各学者の所説のあいだにいろいろ相違があ....
「妖怪学」より 著者:井上円了
ろんにして、その力弱きときはその回転もまた弱く、その力強きときは回転もまた強きの
異同あるをもって、その回転の強弱は信仰心の厚薄によるものなり。信仰心なきものは一....
「「日本民族」とは何ぞや」より 著者:喜田貞吉
ば、ことごとく温州蜜柑の甘美な果実を結ぶ。その培養の方法や、台木の性質や、気候の
異同等によって、果実に多少の相違は免れぬとは云え、それが斉しく温州蜜柑である事は....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
惑えるもまたはなはだし。もしその論者に向かいて、英国のヤソ教と米国のヤソ教とその
異同いかん、ドイツのヤソ教とフランスのヤソ教とその区別いかんをたずぬるときは、さ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
ャーなり。スペインとポルトガルとは言語、風俗に小異あるのみならず、地勢おのずから
異同あり。前者の丘山多きに対し、後者は比較的平坦にして、野色一面に青し。左に客中....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
、改正の続行中に、しばしば伝写本が世間に出てしまったので、『新古今集』には大へん
異同のある古写本が多いのである。諸本の奥書を見ると分るが、家長の本が出来るまでに....
「神代史の研究法」より 著者:津田左右吉
族の由来が神代の巻の物語に伏在していはしないかと考えて見る。ところが人種や民族の
異同などが文献上の徴証を有たぬ場合には、それを推知するには明に科学的方法が具わっ....
「日本歴史の研究に於ける科学的態度」より 著者:津田左右吉
ある。特に天孫降臨を天孫民族というものの渡来のこととするような考えかたは、民族の
異同や移住の径路などを考える学問的研究の方法を無視するものである。この場合に民族....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
しも帰化人の後ではありません。よしや帰化人の後であると致しても、我が国では民族の
異同によって甚だしくこれを賤しむということはありません。もっとも穢多の源流を尋ね....
「特殊部落の人口増殖」より 著者:喜田貞吉
増加率から類推してみると、享保十一年より僅かに十二年前のこの年に於いて、甚だしい
異同があったとは思われぬ。そこで仮りに公家・武家並びに奉公人・又者、その他の漏れ....