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異教
「異教〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
異教の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「第四の夫から」より 著者:芥川竜之介
便宜《べんぎ》に拠《よ》ったものである。一夫一妻の基督《キリスト》教徒は必ずしも
異教徒たる僕等よりも道徳の高い人間ではない。のみならず事実上の一妻多夫は事実上の....
「少年」より 著者:芥川竜之介
―大勢の小天使は宣教師のまわりに読書の平安を護《まも》っている。勿論《もちろん》
異教徒たる乗客の中には一人も小天使の見えるものはいない。しかし五六人の小天使は鍔....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ものではあったが、それを収集するようになった。しかしアラビア人一般の心情は、元来
異教に対して容赦のなかった僧侶らのために大分違った方へ導かれていたために、決して....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
威人なんだぜ。未だに、悪魔教バルダスの遺風が残っていて、ミュイヤダッハ十字架風の
異教趣味に陶酔する者があると云われる――あのウエイルズ生れなんだ」
「いったい君....
「最古日本の女性生活の根柢」より 著者:折口信夫
信仰の上から薄気味のわるい感じを持っていたのであろう。一方からは、他の種族の祀る
異教神の呪力を、物ともせない勇者にとっては、きわめて脆い相手であったのである。神....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
ななかまにはいったことはありませんでした。 「これではまるで、デンマルクの国が、
異教国の昔にかえったようだ。こんなおそろしい目にあったことははじめてだぞ。」と、....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
編まれたであろうということは、篇中に天主教の弥撒などがあり、それが一貫して、北方
異教精神と不思議な結婚をしているのでも分る。もともと素材はスカンディナヴィア神話....
「南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
本国内での争いだ。やがて、誰かが治めるだろう、恐ろしいのは外国だ! 恐ろしいのは
異教徒だ! 憎むべきは吉利支丹だ! ザビエル、ガゴー、フロエー、オルガンチノこれ....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
うと共に、きこえぬ霹靂の大きな音がわたくしを振り揺がして気をひき立てた。もともと
異教徒であったパウロがダマスコの町へ入る途中、大きな光に繞り照らされて地に倒れた....
「夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
数えてみても、一つは性格の圭角そのもののようでもあり、またもう一つからは、浅薄な
異教味や、喝するような威々しさを感ずるに過ぎなかった。総体として、※の聖音に陶酔....
「ローマ法王と外交」より 著者:国枝史郎
呼して是を迎えた。そこで大僧正は王剣を王に授け、 「この剣を取り全国の兵を率いて
異教徒を退けよ」と云い、次に外套を取って王の肩へかけ、つづいて杖と笏とを与え、最....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
「なぜチベット政府は英国を敵として居るのか。」「想うにチベット政府の意向は英国は
異教、異人種の国であるから、もし彼らと親しくすればチベット国の仏教を亡滅せらるる....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
ヘルキュレスとハイラスの物語を読んだとき、彼女は一種白昼夢のなかの半意識で、あの
異教徒的な男性の持つものに魅惑されたと思いはしなかったか。そのハイラスはお小姓だ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
第二の墓地(西)をたずぬ。その地域すこぶる闊大にして、旧教墓地、新教墓地、および
異教墓地の区界を有す。またその一隅に、城壁のごとく煉瓦にて高く築き上げたる合葬場....
「こがらし」より 著者:岩本素白
。白い顔をして髯をのばし、十字架にかかって手足の肉から血のにじみ出た基督、それは
異教徒の子供には気味の悪い絵であった。こがらしを仕出す悪童達も、今日は誰もそれに....