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「異色〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

異色の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
星座」より 著者:有島武郎
カミズム(Sansbakamism)と呼ぶだ。 「矢部さんの講義は何んといっても異色だ。嶄然《ざんぜん》足角を現わしている。経済学史を講じているんだが『富国論』....
土曜夫人」より 著者:織田作之助
ころで、きのうきょうの世相がうみ出している数々の生々しい事件にくらべれば、大した異色があるわけではない。が、「ホール風景」というグラフの取材としてねらえば、めっ....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
て実に隔世の感に堪えない。したがって、昔から温泉場には怪談が多い。そのなかでやや異色のものを左に一つ紹介する。 柳里恭の「雲萍雑志」のうちに、こんな話がある。....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
上に及ぶと、その行くえが忽ち知れなくなった。 門卒はそれを賈耽に報告して、他に異色の者を認めず、唯かの尼僧の衣服容色が異っているのみであったと陳述すると、賈は....
火薬船」より 著者:海野十三
に港へ入っていった。連日みたし切れないむねを持てあましていた平靖号の船員たちも、異色ある亜熱帯地方の風物が、両岸のうえにながめられるようになって、すこしばかし、....
人造物語」より 著者:海野十三
がれさせて呉れたのであるが、その後、愛玩物としての人形が発達した。 その中でも異色のある人形は、案山子と、左甚五郎作の京人形とであろう。 案山子は、雀や烏を....
可能性の文学」より 著者:織田作之助
坂田三吉が死んだ。今年の七月、享年七十七歳であった。大阪には異色ある人物は多いが、もはや坂田三吉のような風変りな人物は出ないであろう。奇行、....
大阪の可能性」より 著者:織田作之助
「どう」という音を、肩や頭が動いている間ひっぱって、「ぞ」を軽く押える。この一種異色ある「どうぞ……」は「どう」の音のひっぱり方一つで、本当に連れて行ってほしい....
東京文壇に与う」より 著者:織田作之助
たりの党派を作ることを止め、故郷に於て同志を集め小さいながらも機関雑誌を発行して異色ある郷土文学を起したならば、どうであろうか」 ひところ地方文学論がさかんで....
文学的饒舌」より 著者:織田作之助
い。けなすのは、そのあとからでもよい。由来、この国の人は才能を育てようとしない。異色あるものに難癖をつけたがる。異分子を攻撃する。実に情けない限りだ。もっとも甘....
山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
すっくと立った全身の、想見出来るような姿である。ところが其優れた山の描写が亦、最異色に富んで居る。峰の二上山形に岐れている事も、此図に一等著しい。金戒光明寺の来....
夜光虫」より 著者:織田作之助
ペペ吉とは豹吉の愛称だ。むかし「望郷」という仏蘭西映画にペペ・ル・モコという異色ある主人公が出て来たが、そのペペをもじったのか、それとも、ペッペッと唾を吐く....
夜の構図」より 著者:織田作之助
あるものに限られていた。 だから、信吉の願いとは、つねに世間的な出世にはなく、異色ある人物になり切ることであった。そして、そのように振舞って来たつもりだが、信....
温泉雑記」より 著者:岡本綺堂
て実に隔世の感に堪えない。したがって、昔から温泉場には怪談が多い。そのなかでやや異色のものを左に一つ紹介する。 柳里恭の『雲萍雑志』のうちに、こんな話がある。....
俗臭」より 著者:織田作之助
と博奕の行われない日はないといった風で、千恵造の様な気の弱い「ぐうたら者」は全く異色なのだ。代々魚問屋で相当な物持ちだったが、父親の代に没落した。原因は博奕と女....