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異論
「異論〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
異論の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
大金であるから迂濶に渡すことは出来ない。後日《ごにち》のために、次右衛門から今後
異論がないという一札《いっさつ》を入れさせて、町役人も立ち会いの上で引き渡しを済....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
に前にも言ったように、この発議は英臣で、真前に手を拍って賛成したのは菅子で、余は
異論なく喜んで同意したが、島山夫人は就中得意であった。 と云うのは、去年汽車の....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
です。末法というのは読んで字の通りであります。それで、お釈迦様の年代は、いろいろ
異論もあるそうでございますが、多く信ぜられているのは正法千年、像法千年、末法万年....
「死の快走船」より 著者:大阪圭吉
入れた。 「成る程ね。しかしわれわれ玄人側から見ると、貴方のそのお考えには、少々
異論が出ますな……」 東屋氏の顔が心持緊張した。私もついつり込まれて、思わずテ....
「ルバイヤート」より 著者:小川亮作
疑いの余地あるものは冒頭の番号を( )で包んだ。で包んだ。他はすべて彼の作として
異論がない。 はじめ、フィツジェラルドの英訳をテクストとした森亮氏の傑れた訳業....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
御承知の通り、明の瞿宗吉の作ということになって居ります。その作者に就いては多少の
異論もあるようでございますが、ここでは普通一般の説にしたがって、やはり瞿宗吉の作....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
て第二には、(二十五字削除)の主なる人達がそれを助けているということは、いろんな
異論とともに非常な危険をも伴わなければならなかった。 そこでMはさらに個人とし....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
て一片のドグマに過ぎないであろうか? 御教訓が高尚で、合理的で、純潔であることに
異論はないが、あまりにもキリスト教の趣旨と、相容れない点が多くはないであろうか?....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
イ方が旨い、牡丹よりは菜の花の方が風情があるというと同じ好き不好きを別として大抵
異論はないが、人物となるとまた、古今馬琴の如く嫌われてるのは少ない。或る雑誌で、....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
りほかに逃がるる途もござるまい。しかし家来どもは何と申そうか。」 「勿論それには
異論もあろう。さりとて今の場合じゃ。一時の方便にこの頭を剃り丸めたとて何があろう....
「茶の本」より 著者:岡倉由三郎
もまたあるいはその一人であられるかも知らぬ。それももとより一理あって自分もそれに
異論はない。しかしそれにはまたしかるべき時機がおのずからそのうち生じてくることと....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
ば、まずひと口に団菊左という。勿論それに相違ないので、わたしもそれに対して今さら
異論を唱えようとするのではないが、単にわたし一個の感情からいうと、中村|芝翫とい....
「明治の文学の開拓者」より 著者:内田魯庵
ない、小説に関する真実の先覚者は坪内君よりは二葉亭であるといっても坪内君は決して
異論なかろうと信ずる。私は公平無偏見なる坪内君であるが故に少しも憚からずに直言す....
「若き姿の文芸」より 著者:小川未明
すのである。是等の異った作家が各々異った意義と形の上で異った印象を人に与うるのに
異論がない。 故に、各派の芸術が主張する、主義、態度、即ち人生の批評に関しては....
「四谷怪談異説」より 著者:岡本綺堂
れない。怪談か美談か、兎もかくも一説として掲げて置く。勿論、南北翁の傑作に対して
異論を挾さむなどと云うわけでは決して無い。....