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異風
「異風〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
異風の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蘭学事始」より 著者:菊池寛
ない内通辞を通じて、カピタンにいろいろな質問をした。それが、たいていはオランダの
異風異俗についての、たわいもない愚問であることが多かった。カピタンの答によって、....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
すってみても、望遠鏡の焦点を再調整してみても、ヘルナーの山頂には少しも変わりなき
異風景が見られたのである。ドレゴは遂に暈《めまい》を催《もよお》した。彼は望遠鏡....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
僕は驚きの色を隠して、五銭玉を出した。四枚の夕刊をうけとりながらつくづくその場の
異風景を観察したが、その淋しい場所にいたのは夕刊売りだけではなく、その傍には実に....
「海底大陸」より 著者:海野十三
、ほんのつかのまだった。 「やっ、――」 クーパーはじぶんの前に展開されている
異風景に気がついて、思わず悲鳴をあげた。 あッ怪物だ。その怪物が十ぴきや百ぴき....
「地球盗難」より 著者:海野十三
人の眼に停り、物議の的にならない筈はなかったから。 匍いだした大隅学士は、この
異風景の中に、呆然として立ちつくした。それはまるで千里の波濤を越えて、異境に遊ぶ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
いわゆる胡面梵相とでも云いたい、まるで道釈画か十二神将の中にでもあるような、実に
異風な顔貌だった。そして、頭に印度帽を載せたところといい――そのすべてが、一語で....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
いっても、暗黒の空間に星がきらきらであった。 もっとも、そのなかにおける一つの
異風景は、昼間は暗黒の空間に太陽が明かるくかがやいていることだった。月よりはずっ....
「ふしぎ国探検」より 著者:海野十三
三人の椅子は、その台の前にあった。 東助も、ヒトミも、目を丸くしてこの実験台の
異風景に見とれていたが、とつぜん、一箇の架台《かだい》がレトルトをのせたまま宙に....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
に走っていた。 (ドイツ軍の上陸作戦を、極度に恐れているのだな) 仏は、河口の
異風景に気を取られているうちに、馬車は、いつの間にか、小さい山を一つ登って、鑑識....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
尽きると、廊下の突き当りには美しい室がありました。 そして、その中には、見るも
異風な姿をした人物が、一人ニョッキリと突っ立っているのでした。その人物は、フォー....
「大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
。 ※露にもぬれてしっぽりと、伏猪の床の菊がさね…… 彼は悠々と唄いつづけた。
異風変相の浪士達にも、名人の至芸は解ると見えて、首を垂れて聞き惚れていた。 独....
「迷信解」より 著者:井上円了
、狸憑きと同じく全く精神病の一種にて、一時の発狂と心得てよろしい。かの、途中にて
異風の老人に遇い、あるいは空中を飛行し、あるいは諸方の高山を歴遊したりというがご....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
なるものに許して、街上説教をなさしむることあり。 英国なるヤソ教諸宗派中の最も
異風なるものは、サルベーション・アーミーと称するものなり。その組織全く軍制に倣い....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
を熱湯に入れ、茶の代わりに飲用す。これ、ひとりチリのみならず、南米一般に行わるる
異風なり。 十五日、晴れ。終日右岸の連山を望みて北走す。寒暖七十度なり。紀洋丸....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
者だが、後の藤原光俊は出家して弁入道|真観といった人、為家に学んだのであるが、後
異風を樹てて、為家を不快がらせた。後嵯峨院の皇子の将軍|宗尊親王の御師範として、....