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疇昔
「疇昔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
疇昔の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
を異にして、一時絶交の姿になっていた。しかし抽斎との情誼を忘るることなく、早晩|
疇昔の親みを回復しようと思っているうちに、図らずも抽斎に死なれた。自分はどうにか....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
に始まりて、大川筋の夕涼み、夏の隅田川はまた一しきり船と人に賑わうをつねとする。
疇昔は簾かかげた屋形船に御守殿姿具しての夕涼み、江上の清風と身辺の美女と、飛仙を....
「細木香以」より 著者:森鴎外
もし芥川氏の手に藉ってこの稿の謬を匡すことを得ば幸であろう。 十五
疇昔の日わたくしは鹿嶋屋清兵衛さんの逸事に本づいて、「百物語」を著した。文中わた....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
、うれわしき悩みに沈む。 廬を結ぶ古城の下 時に登る古城の上 古城は
疇昔にあらず 今人おのずから来往す 年老い、ひとり古都の地に結廬して往昔を....
「かくれんぼ」より 著者:斎藤緑雨
振りにもうらまぬ母の慈愛厚く門際に寝ていたまぐれ犬までが尾をふるに俊雄はひたすら
疇昔を悔いて出入りに世話をやかせぬ神妙さは遊ばぬ前日に三倍し雨晨月夕さすが思い出....
「放水路」より 著者:永井荷風
れはしまいかと思ったからである。それに加えて、わたくしは俄《にわか》に腸を病み、
疇昔《きのう》のごとく散行の興を恣《ほしいまま》にすることのできない身となった。....
「申訳」より 著者:永井荷風
ノ巷ニ在テ左褄ヲ取リシモノ亦無シトセズト。予之ヲ聞イテ愕然タリ。其ノ故ハ何ゾヤ。
疇昔余ノ風流絃歌ノ巷ニ出入セシ時ノコトヲ回顧スルニ、当時都下ノ絃妓ニハ江戸伝来ノ....