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疋
「疋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
疋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「運」より 著者:芥川竜之介
せると、まず、当座の用にと云って、塔の奥から出して来てくれたのが綾《あや》を十|
疋《ぴき》に絹を十
疋でございます。――この真似《まね》ばかりは、いくら貴方《あな....
「星座」より 著者:有島武郎
それが渡瀬にとってはかえって冒険心をそそる種になった。何、おぬいさんだって女|一
疋《いっぴき》にすぎないんだ。びくびくしているがものはない。崩せるだけ崩してみて....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
の背《せな》をぬるぬるとすべるという、やあ、乳の下へ潜《ひそ》んで帯の間にも一|
疋《ぴき》、蒼《あお》くなってそッと見ると肩の上にも一筋。
思わず飛上って総身....
「朱日記」より 著者:泉鏡花
、右のな、その崖の中腹ぐらいな処を、熊笹の上へむくむくと赤いものが湧いて出た。幾
疋となく、やがて五六十、夕焼がそこいらを胡乱つくように……皆猿だ。 丘の隅にゃ....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
えて据えたるは、その白き方一脚なり。 僧都 真鯛大小八千枚。鰤、鮪、ともに二万|
疋。鰹、真那鰹、各一万本。大比目魚五千枚。鱚、魴※身魚、目張魚、藻魚、合せて七百....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
が覆蔽るであろう、破筵は鼠色に濃くなって、蹲み込んだ児等の胸へ持上って、蟻が四五
疋、うようよと這った。……が、なぜか、物の本の古びた表面へ、――来れや、来れ……....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
凄じい虫が居た。 しかも、こっちを、銑吉の方を向いて、髯をぴちぴちと動かす。一
疋七八分にして、躯は寸に足りない。けれども、羽に碧緑の艶濃く、赤と黄の斑を飾って....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
電報を、と蜘蛛手に座敷へ散り乱れるのを、騒ぐまい、騒ぐまい。毛色のかわった犬|一
疋、匂の高い総菜にも、見る目、※ぐ鼻の狭い土地がら、俤を夢に見て、山へ百合の花折....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
かと庭に出て、飛石の上からいきなり地の上へ手を伸ばした、疾いこと! 掴えたのは一
疋の小さな蟻。 「おいらのせいじゃあないぞ、何だ、蟻のような奴が、譬にも謂わあ、....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
何やら縁起でもないものに思われるでございましょうが、私どもから観れば、それは一|
疋の蛾が繭を破って脱け出るのにも類した、格別不思議とも無気味とも思われない、自然....
「化鳥」より 著者:泉鏡花
の猿めが夥間でござりましょう。それで、手前達の同類にものをくわせながら、人間一|
疋の私には目を懸けぬのでござります。)とそういってあたりを睨んだ、恐らくこのじい....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
ばかり長い髪の毛を引掛けて曳いているのです。おや、また来るのも曳いている。五六|
疋――八九
疋。――こっちの田からも飛込んでまた引いて出る。すらすらと長い髪の毛で....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
に畳の上に押出して、 「軽少でございますが、どうぞお納を。」 と見ると金子五千
疋、明治の相場で拾円|若干を、故と古風に書いてある。 「ああ、こういうことをなす....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
へ再び、ちりちり! 土手の方から颯と来たが、都合三輛か、それ或は三|羽か、三|
疋か、燕か、兎か、見分けもつかず、波の揺れるようにたちまち見えなくなった。 棒....
「活人形」より 著者:泉鏡花
見せらあ。「我だって天狗の片翼を斬って落すくらいなら、朝飯前だ。「ここにも狼の百
疋は立処に裂いて棄てる強者が控えておると、口から出任せ吹き立つるに、得右衛門はあ....